前述の通り現代は「カラーで売る」ことがとても重要となってきております。色彩の基本的特性をよく理解し、それをマーチャンダイジング面に利用していくことが必要です。そこでマーチャンダイジング上考慮しなければならないポイントについてのべましょう。
カラーコオディネーションでの一般的な概念は下図の通りです。
コオディネーションの原則は「調和」です。カラーコオディネイトでアンバランス(不調和)であることは最大の欠点となるでしょう。調和(カラーのバランス)には、「同系による調和」「類似による調和」「対照による調和」があり、それぞれつぎのことを意味しております。
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同系の調和 |
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同じ色相、明度、彩度での配色で落ち着きのある統一感を訴えるもの |
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類似の調和 |
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色相、明度、彩度が類似しているもので10色相環図でいいますと60度の範囲です。これは融和の感じを訴えるものです。 |
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対照による調和 |
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色相、明度、彩度が全く反対のもの、10色相環図で120度〜180度のもの。 例えば、赤の対照色は青緑となります。これは活動感を訴えるやり方です。
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<図4>10色相環
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また、カラーコオディネーション上、特に注意することはトーンによる調和です。
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◆トーンのよび方
-派手-
V:Vivid
S:Strong
-明るい-
B:Bright
P:Pale
Vp:Very Pale
-暗い-
Dp:Deep
Dk:Dark
Dgr:Dark Grayish |
-地味-
Lgr:Light Grayish
Gr:Grayish
L:Light
Dl:Dull
W:White
-無彩色-
MG:Medium Gray
LG:Light Gray
DG:Dark Gray
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<図5>トーン・システム
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図5のようなトーンシステムを十分理解し、トーンによる同系配色、類似配色に重点をおいていく必要があります。