色は、私たちの心理に大きなはたらきかけをします。心理にどのようにはたらきかけるかによって色を分類したのが、次の5つです。
- 暖色と寒色
- 前進色と後退色
- 膨張色を収縮色
- 売れる色と売れない色
- 目立つ色と目立たない色
店づくりとか商品の陳列などによく利用される概念であり、十分理解しておく必要があります。
●暖色と寒色
色を見て暖かく感じたり寒く感じたりします。赤・オレンジ・黄は暖かく感じられるので暖色といい、青・緑などは寒く感じられるので寒色と言います。
また紫は暖かくも寒くも感じられないので中間色と言いいます。春夏に寒色系が多くなり、秋冬に暖色系が多くなるのは、環境、温度に対して心理的効果を利用し、暖かみや涼しさを感じさせているからです。
●前進色と後退色
色は物理的距離を狂わせます。暖色系は近く見え(前進)、寒色系は遠く(後退)感じます。
例えば、黒の台紙に赤と青をのせてみると、赤は青よりも飛びだしているように見え、逆に青は赤よりも引っ込んでいるように見えます。
商品が浮き出るように内装を寒色系にするのは、この効果を利用したものです。
●膨張色と収縮色
膨張色とは実際よりも大きく見える色のことで、収縮色とは実際よりも小さく見える色のことです。
明度が高い暖色系は膨張色で、明度の低い寒色系は収縮色となります。
白は膨張色、黒は収縮色の代表的な色です。
太った人が収縮色、やせた人が膨張色を好むのは、この効果を利用しているものです。
●目立つ色と目立たない色
単色でよく目立つ色は赤と黄色です。目立たせるとか目立たないようにするには、普通2色を配合させます。黒と黄の組み合わせは一番目立つ配合です(踏み切りを想像してください)。
黒と白、紫に黄は目立つ配合で、逆に黄と白、赤と緑、赤と青は目立たない配合です(明度差がないためです)。
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