流通再生戦略
 
第6章 よい顧客サービスの源流
 
仕事を遂行する二つの要素 
コミュニケーションとリレーションシップ
 
 

一日中追われる絶え間ない業務は仕事の「機能」である。書類作業、データ入力、メモは機能と定義する。もう少し深くつきつめると、どんな職種であっても仕事を遂行する上で共通する本質要素が二つある。一つは他人とのコミュニケーション、もう一つはリレーションシップの構築である。

たとえば、クーラー設置のため工事屋さんがきたとする。工事屋さんは工具を取り出し、取り付けに専念する。取り付け作業は何ら支障なく終了する。しかし、仕事はこれだけではない。ベルを押してドアを開けてもらってからの挨拶、終了した旨の説明、代金の請求などお客様とのコミュニケーションが発生する。なにか問題が起こるかもしれない。何が問題かを説明するにはコミュニケーションスキルが重要になる。このコミュニケーションの善し悪しによって「よい工事屋さん」と「悪い工事屋さん」に分かれる。授業を面白く、楽しくするのも教師のコミュニケーション次第。教師の話す内容や声のトーンによって大きく左右される。

もう一つの要素はリレーションシップ、他社とのよい関係の構築努力が必要になる。ここでいうリレーションシップとは何かを完遂するために他者とつながりをもつこと。仕事はひとりだけでやるとは限らない。ほとんどの仕事は共同作業だ。なにをやろうとしているか、どのようにやるべきかの相互理解、相互の納得が必要になる。社内調整などといっている。相互に「阿吽(あうん)の呼吸」が生まれればリレーションシップが構築できている証拠になる。

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