流通再生戦略
 
第6章 よい顧客サービスの源流
 
フレンドリーな態度
 
 

すばらしいサービスを提供している会社に共通しているのは顧客に対する「心からの親切な態度」である。マクドナルドはマニュアルで接客や顧客サービスを訓練しているが、スターバックスにはマニュアルはなく、顧客との心からのフレンドリーな対話サービスを目標としている。

顧客への親切な態度こそ最重要事項と考え、お客様に真摯に感謝すること。それを接客の原点とし、従業員と管理者が相互にお客様サービスの実践について話し合いを持たなくてはならない。

お客様へのサービスを最重要課題と決定したなら、それを実践できる業務環境を見直す必要がある。あまりにも業務に忙殺されているのなら、まずその解決から始めなくてはならない。勤務時間を振り返ってみる必要がある。

始業の放送とともに、いきなりトップギア。終業まであれもこれもやらなくてはと忙殺される。「お客様の質問への応対」「苦情の電話」「バイヤーの電話の音」「メモに目を通す」「書類の処理」「ミーティングへの出席」「データ入力」「上司への報告」「部下からの質問」「取引先の電話」「未解決の問題」「顧客への手紙」などあまりにもやることが多いと心の余裕がなくなり、疲労が蓄積、病気がちになり、上司に冷たい目で見られ、やがて職場は墓場のように思えてくる。「働きたくない場所」に変わり、顧客サービスは徐々に悪化する。

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