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第6章 よい顧客サービスの源流
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顧客ってなんだ
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顧客とは何だ、誰だ。漠然としか理解していないように思う。一般に、お客様とは会社外の人々で、小売業ならお店に買い物にくる人々を指している。すばらしいサービスを提供する会社になるためには、この解釈ではすまない。二種類の顧客がいる。社外顧客、同僚という社内顧客の二種類の顧客である。 (1)社外顧客 社外顧客とは、あなたの会社から商品やサービスを電話やお店などで購入する人々。よく言うお客様そのもの。彼らなくして売上、取引、給与はない。これだけだと顧客全体像の半分しか把握していないことになる。 (2)社内顧客 残りの半分の顧客は、社内でともに働き職務の遂行に必要な会社のサービス、商品、情報などを求めている人々を指す。彼らは、社外顧客と同様の気遣いと真心を求めている。顧客の定義を社員にまで広げることで、すぐれたサービス提供に不可欠な一歩を踏み出すことができる。この気配りが働きたくなる場所に影響する。 料理店で目にすることがある。コックが気難しく、大きな声で怒鳴っている。料理を仕上げる態度も荒々しい。注文の殺到が不機嫌さを表している。ウェイターはなにかビクビクしている。頼んだ料理がよく焼けていないのでウェイターによく焼いてくれるよう頼んだ。ウェイターは困った顔をして「焼けていますよ」といいながら渋々料理を引き上げた。非常に不愉快になった。コックの荒々しさがウェイターを怖がらせ、それが顧客へ不快を与えている。確かにコックの仕事は職務契約書通りに食事をつくること。他の従業員に対する態度や応対はコックの職務内容にいっさい触れられていない。しかし、彼の態度は顧客が受けるサービスに間接的な影響を与えている。コックはウェイターをお客様と感じていればこのような事態は起こらない。
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