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第4章 小売技術論(1)−正しい分類
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セオリー3:マーケット分類
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顧客の求める欲求やニーズに基づいて分類。あるいは顧客への提案として分類する。売り場で陳列し、訴求する分類で、顧客の購入傾向を把握する単位に分類する。トールサイズなどサイズの訴求、ジョルジオ・アルマーニなどブランド訴求、フォーマルなどライフスタイル訴求、カジュアルなど着想(TPO)訴求、木材家庭用品など素材訴求、ヤングアダルトなどライフステージ訴求などを目的とした売り場展開は「マーケット」分類としてとらえる。
このマーケティング分類は、1965年、米国で誕生した。クラシフィケーション標準化委員会を設立し、新たな分類概念、クラシフィケーション分類の目的をつぎように述べている。 「部門レベルで商品品揃えの定義を行うのが困難になっている。政策、スペース、レイアウト、従業員のすべてにおいて、店ごとに考え方が違ってきている。近年、いろいろな部門レベルの品揃えをもつ店が急激に増加し、ショップとかブティックといった概念をとり入れるケースが多くなり、また、多様化への傾向から起こる商品アイテムの増加によって、従来の分類概念がいっそう悪化してきている。それゆえ、委員会では、部門に関係なく、分類することを決定した。標準化委員会が提案する一般的な原理は、最終用途概念。どのようにしてお客は買い求めたいかということであり、それにしたがって、アイテムのメーカー、アイテムの材料に関係なく、代替可能なアイテムを用途でくくり品揃えの単位とするよう定義する」。 顧客の求める要素により売場の展開を行うようショップやブティックを導入。その結果、部門の数が増大するとともに、それぞれの企業によって部門の分け方も違ってくる。そうすると企業間で分類が異なり、統計単位が一致せず、企業間の比較が困難となる。したがって、部門は各企業が共通になるように標準化し、それとは別に顧客ニーズ把握のためにマーケティング分類をすべきではないかという提案である。これを「クラス分類」と呼称した。筆者は「売場」分類、あるいは「売場区分」分類と呼称している。 百貨店はつぎのような売場づくりをしている。この売場の区分をそのままマーケット分類として販売データ収集の分類として採用する。まさに顧客のニーズ、市場の動向を把握するための分類になる。ピンクハウス、フェラガモ、コムデギャルソン、クリニーク、ランコム、ゲラン、エスティローダー、エリザベスアーデン、資生堂、カネボウ、組曲、ベネトン、ピンポイント、ビギ、マリークレール、ジュンコシマダ、ヤングカジュアル、オゾック、ジャケット&スラックス、スーツ、ダーバン、ゼニア、ポロ・ラルフローレン、DKNY、カジュアル、アクセサリー、ネクタイ、ワイシャツ、ジーンズ、バーバリー、ジャケット、スラックス、コートなどブランドだったり、メーカーだったり、品種だったり、さまざまな方法で売場を展開している。
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