流通再生戦略
 
第4章 小売技術論(1)−正しい分類
 
3分類体系の連結方法
 
  以上の分類体系を説明するのに「本籍地」分類と「現住所」分類という言葉を使っている。商品分類は本籍地分類、マーケット分類(売場区分)を現住所分類にたとえて説明する。

商品分類はたとえ時代が変わっても変化しない。

するめいかはするめいか、なまこはなまこ、毛ガニは毛ガニ、変わることはない。しかし、売り方が変わる。松江の鮮魚コーナー、北海道市場、特売コーナー、物産展などで売場展開、すなわち売場が区分される。

松葉蟹は松江のコーナーにあり、物産展や特売コーナーに陳列されているかもしれない。ある松葉蟹は松江のコーナーに陳列され、別の松葉蟹は物産展に陳列されているかもしれない。松江のコーナー、物産展が現住所ということになる。

商品に品群・品種・品目などの分類コードを設定する。つぎに、その商品がどこに陳列されるかマーケット分類コードで商品マスターに設定する。そして、この売場は誰の管理下であるかの管理分類を商品マスターに設定する。こうすると、松江のコーナーでの松葉蟹の販売数量、特売コーナーでの松葉蟹の販売数量、物産展での松葉蟹の販売数量が把握できる。松江コーナーの管理者が斉藤さん、物産展の管理者が高橋さんなら松葉蟹以外の販売データを集計した形式で売上データの明細が把握できる。さらに松江のコーナー、物産展、特売コーナーの松葉蟹販売数量の集計も自動的に計算される。

性格の異なるものを排除し、性格が同一なもので分類し、それらをシステム(マスタ)で結びつける。このような「正しい」分類体系をつくり上げれば売場別販売数量の把握も商品別販売数量も部門管理の販売金額も簡単に取り出すことができる。

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