流通再生戦略
 
第4章 小売技術論(1)−正しい分類
 
セオリー2:商品分類
 
  この分類は純粋に商品の分類。管理者の分類でもなくブランドの分類でもライフスタイル、感性の分類でもない。ブランド、感性、着想、顧客ライフステージ、スモールサイズ・ラージサイズなどサイズを訴求ポイントとした売り場分類、あるいはファッショントレンドなどは完全に除外する。まったくの商品の分類。その体系を、例を挙げながら述べる。
  • 品群――商品系列ともいい、商品分類の大項目に当るもの。「婦人服飾品」「化粧品」「婦人外装(重衣料)」「婦人軽衣料」「インナー(肌着)」「鮮魚」など。
  • 品種――商品分類の中項目。前掲の「婦人服飾品」の品種はアクセサリー、ベルト、帽子、傘、靴下、扇子、手袋、スカーフ、マフラー、ハンカチ、財布、ハンドバック、靴など。「化粧品」なら基礎化粧品、メイクアップ、香水、石鹸、ヘア、化粧雑貨などが品種にあたる。「鮮魚」の品種は近海魚、遠洋魚、川魚、貝、頭足類、甲殻類など。
  • 品目――品種をさらに細かなレベルまで分類する。品種「アクセサリー」はネックレス、イヤリング、ペンダント、リング、ヘアアクセサリー、ブレスレット、ピアス、ブローチ、コサージなどと品目分類として分類する。「基礎化粧品」の品目分類はクリーム、化粧水、乳液、リップトリートメント、パック、エッセンス、アイトリートメントなど。「メイクアップ」はファンデーション、アイシャドウ、マスカラ、アイメイクアップリムーバー、ネイルケア、パウダー、アイライナー、アイブロウ、口紅など。「近海魚」の品目はサバ、あじ、いわし、サンマ、さより、メバル、太刀魚、いさぎ、すずき、ボラなど約40種類。「遠洋魚」の品目は本マグロ、インドマグロ、ばちまぐろ、きはだまぐろ、かじき、かつお、アンコウなど。「川魚」の品目はあゆ、にじます、こい、フナ、はぜ、やまめ、ウナギなど。「貝」の品種はあわび、あさり、しじみ、蛤、さざえ、赤貝、トリ貝、かき、ムール貝など。「頭足類」の品目は剣先いか、するめいか、紋甲いか、真だこ、水だこ、飯だこ、なまこなど。「甲殻類」の品目は毛ガニ、松葉蟹、ズワイガニ、タラバガニ、ワタリガニ、伊勢エビ、ロブスターなど。
  • 集合単品――衣料品なら同じスタイル、マークと呼ばれる単位を集合単品という。まったく同一のスタイル、デザイン。ただし、色やサイズは異なってよい。色、サイズが違っているが同じスタイル、デザインなら、集合単品として分類する。食料品なら量目は違っていても同じジャンルの商品(品目で分類すればこの分類は省略可能)なら集合単品として分類。たとえば「肉じゃが」など。
  • 絶対単品――色、柄、サイズ別、グラムなど量目単位まで分類。もうこれ以上分けられないところまで分類した段階の商品のことをいう。 /li>

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