流通再生戦略
 
第4章 小売技術論(1)−正しい分類
 
分担で分類作成する問題
 
  (5)の問題は時計という品種はブランド別に分類しているがバックはブランド別に分類されていないため起こる問題である。ばかばかしいと思うかもしれないが、このような分類は結構多い。原因は品種単位にバイヤーが異なり、そのバイヤーが自分の担当の分類を決めていることにあるようだ。あるバイヤーはブランドを重視するが、他のバイヤーはブランドを重視しないとこのようなことがおこる。

ブランドと商品という性格の異なったものを結びつけた分類を作成しているケースも多い。商品(品群、品種、品目)分類とブランド分類はまったくジャンルが別。それを一緒にしてしまっている。「スーツ」「コート」は商品の分類、「エルメス」「フェラガモ」などは商品ではなくブランド分類、これらは切り離した分類体系にしなければ(5)の問題が起こる。「エルメス」というブランドを購入している顧客(エルメスのバック、エルメスの財布、エルメスの時計、エルメスのスカーフ、エルメスの靴など)を抽出したいのだが分類が悪いために抽出できない。

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