流通再生戦略
 
第3章 小売業は効率−オペレーションが再生の決め手
 
リエンジニアリングという概念
 
  消費者の購買心理、小売業の経営環境は時間の流れとともに変化する。チェンジ(変化)が常態。昨日は明日と同じではない。地域の人々は高齢化し、若者は少なくなり、子供も少なく「高齢化」「少子化」環境にある。昔のようにマーケットというパイは大きくならない。むしろ縮小。それなのに仏蘭西から米国から巨大資本の小売業が競争に参戦。ますます厳しくなる小売環境で生存権を確保するには、これまで以上に業務改善が必要。あるいは企業を根本から変える業務革新が必要だ。この根本からの業務改革(改善ではない)が「リエンジニアリング」。マイケル・ハマーとジェイムズ・チャンピーの著書『リエンジニアリング革命』で「コスト、品質、サービス、スピードのような基準を劇的に改善するため、ビジネス・プロセスを根本的に考え直し、抜本的にそれをデザインし直すこと」と定義される。「根本的」「抜本的」「劇的」「プロセス」が4つのキーワード。組織ではなくプロセスに着眼し、それを根本的に考え直し、抜本的に再設計する。

リエンジニアリングの「エンジニアリング」は、もともと物と物とを組み合わせることによって新たな機能を生み出すソフト技術を意味している。この意味からリエンジニアリングとは経営資源の再配分ということができる。

前の項目 マネジメントというシステム(仕組み)
次の項目 プロセス・イノベーションという概念


Copyright 2006 (C) Jericho Consulting Co.,Ltd.
本サイトの全ての文章、画像を無断で転載することを禁じます。