POSデータ活用学
 
POSデータ活用学 第3項
 
ウェザーマーチャンダイジング
 
  あるスーパーマーケットの8週間のお天気と来店客数を調べてみました。晴れの日14日、曇りの日35日、雨の日4日でした。晴れの日・曇りの日の来店客数は3,172人。雨の日の来店客数は2,946人。晴れの日より226人減少。約7.1%の来店客数減です。来店客数減はそのまま売上高の減少になります。大雨なら20%以上も客数が減少します。売上減をくい止めるためには雨対策を準備しておかなくてはなりません。

気温によって動き始める商品があります。気温15度以下になると鍋物が売れ始めます。22度にあがるとビールが売れます。27度にあがるとアイスクリーム、30度になるとアイスクリームは売れなくなり、かき氷が売れ始めます。

お米や洗剤など重い商品は雨の日は売れません。豆腐や刺身も売れなくなります。逆に雨だと売れる商品があります。「除湿剤」や「芳香剤」です。

気象情報をうまく経営に生かしている店長さんの一日の行動を追ってみましょう。
この店長は毎朝8時30分に出勤します。直近の天気予報に目を通し、空を見上げて自分自身の天気を予測します。つぎにパソコンに向かい、あらかじめインプットしている「曜日別・天候別来店客数表」を画面上に出力し、来店客数の予測をたてます。
以上の予測を9時から始まるミーティングで発表します。天気傾向、来店客数、売上目標、売れ筋や戦略品目について、売場主任やパートさんに説明、指示します。
9時45分、開店前の商品陳列の最終チェックを行い、開店に備えます。
10時以降は、レジ、POSからあがってくる客数、売上、戦略アイテムの売上数を確認しながら天候状況をチェックします。
14時、発注準備のため再びパソコンに向かい、明日の発注を始めます。明日の天気予報は「大雨」、客数の大幅ダウンが予測されます。予定している「サラダフェア」に影響しそうなので、仕入れ担当者にアドバイスします。

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