土曜日から日曜日2日間通しのプレセッション 昨年は5コースのプレセッションであったが今年は8つのプレセッションが実施された。Ruth
P. Stevensのダイレクトマーケティングユニバースティ、友人であるArthur Middleton Hughesのデータベース・マーケティングは昨年同様に行なわれた。
オープニングセッション 10月15日(月曜日) ・
DMA President & CEO John A Greco, Jr. プレゼンテーション ダイレクトマーケティングはパワフルなソース。米国のGDPの10%以上を占め、全米広告費用の50%以上がダイレクトマーケティング費用であると例年と同じように経済に与えるインパクトについて語った。「人々はメッセージを求めている」「DMAメンバーは強い倫理的責任感を持ってビジネスに当る必要がある」と語った。
ゼネラルセッション 10月17日(水曜日) ・
Wikia Inc. 創業者で社長 Jimmy "Jimbo" Wales 「Wikiaワールドを通してマーケターを導く」として講演。 Wikiaは人類が残した知識、ニュース、言葉の解説をフリーで提供しているサイト。サーチエンジンに挑戦。世界66ヶ国語で提供している。調べるのに非常に便利だ。 サーチエンジン"グーグル"で"Dove
Real Beauty" "Cadillac Cimarron" "Cola Real thing"など文字を入力すると、検索情報が表示される。そこに下記のアドレスで情報を提供してくれる。インターネット百科事典である。 http://en.wikipedia.org/wiki/
セッション(2007年分科会)
10月15日(月)〜17日(水) 下記の9コース (1) 1:1 Marketing BOOT CAMP 7講義 (2)
Acquisition and Prospect Marketing 7講義 (3) Creative Strategies and Execution
20講義 (4) Database Management and Analytics Integration 35講義 (5) Emerging
Channels 14講義 (6) Online Marketing / Interactive Media 21講義 (7) Retention
and Loyalty Marketing 7講義 (8) Strategic Multichannel Integration 14講義 (9)
Variable Data Production 7講義 合計132講義(セッション)が行なわれた。 「USPからESPへ:―エモーショナル・マーケティング戦略を通じてライフタイム・バリューを獲得する」「イベントベースのマーケティング」「データベース・マーケティング9つの過ち」は昨年度とレジュメもまったく同じ(2006年報告を参照)。 以下、各セッションから主なものをピックアップした。
・
Shopping Cycle Model & Its Applications 「ショッピングサイクルとは何か」「なぜショッピングサイクルなのか」から始まり、過去のサイクルではなく、購買データから顧客ごとにショッピングサイクルを予測する重要性を述べている。 10段階でアベレージ消費ランク、実際のショッピングサイクル、予測ショッピングサイクルなどの統計を用いて分析。ベストなサイクルとそれに続くグループと2ステージに分けることを推奨している。ショッピングサイクルが分かれば顧客へのアプローチが適切に実現できる。
・
Sharing the Wealth -An Inclusive Cross-sell Modeling Solutions 大リーグベースボール、7回に観客が一斉に立ち上がって"Take
me out to the ball game"を歌う。そして"Buy me some peanuts and Cracker Jack"と続く。これを取り上げてピーナッツをより以上に販売するためにどの場所で売り回ればよいか球場の絵を用いて提案。 ホットな顧客とコールド(冷たい)顧客と分けることの重要性を説明。コンタクト戦略はホットな顧客に向けて行なうこと。そうすればクロスセルがより実現する。顧客への到達率が従来の30%以上高まると説明。
・
Running Red Lights:The Keys To Creating Dazzling, High Performance Direct Mail 21世紀、ハイパフォーマンスなダイレクトメールを実現するキーポイントについて事例をあげてスピーチ。 1日当り顧客が受け取るメッセージは5000と言われる。メッセージの爆発、洪水である。ほとんど消費者のマインド(頭の中)に届くことはない。このような状況下で顧客のマインドに位置を占めるにはどうすればよいか。「赤信号を走って渡る」。そんなことは出来ないがそれほどのことをしなくてはならない。 ブランド体験をさせること。体験を極める要素は、予算(金)、アイデア、コピー、ビジュアル、デザイン、スペースや頻度など不動産(リアルエステート)、タイポグラッフィをあげている。その一対一つの要素のあり方について解説した。ビジュアルは、写真のストックをより多く持つよう助言した。
・
Building Your Retention and Profitability Roadmap 戦略とキャンペーンをデザインする方法について。始まりは顧客の洞察(インサイト)から。そしてターゲット、そのつぎコンタクト(接触)戦略、最後が顧客の評価。評価はライフタイム・バリューで行なう。 つぎのような4次元の提示が面白い。 Y軸にカレントバリュー(現在価値)、X軸にポテンシャルバリュー。このXY軸で4つの領域に分けることができる。右上がベスト顧客、右下が成長可能性顧客、左上が平均顧客、左下が沈滞顧客。それぞれの顧客について洞察し、リテンション戦略を組み立てる。