流通再生戦略
 
第3章 小売業は効率−オペレーションが再生の決め手
 
小売業は最高の管理が要求される
 
  スーパーマーケットは、通常、3万から5万アイテムの商品を品揃えしている。イトーヨーカ堂など量販店では、食品ばかりではなく、衣料品や雑貨、耐久消費財なども取り扱っており10万から30万アイテムの商品を品揃えしている。これを適切に管理するのは並大抵ではない。大変な労力が必要になる。あまりにも取り扱いアイテムが多いので、つい管理されずに放置され、ムダが発生し、利益を圧迫する。人件費が高騰してしまったわが国では人を採用して管理を充実してもコストがあわない。しかし、人はコスト面から雇えない。人が雇えないと管理がおろそかになる。管理がおろそかになると品切れが発生する。または在庫過剰で商品が売れ残る。売れ残ると破棄ロスの発生だ。廃棄ロスが怖いから仕入数量を控えめにする。仕入数量を控えると欠品が起こる。欠品が常態になるとチャンスロス(売上機会を失う)が発生、顧客は他店に移ってしまう。このような悪い常態の繰り返しが起こる。悪循環としか言いようがない。

この悪循環の輪を切り捨てなければならない。人的解決ではなく、リエンジニアリング概念、効率化3S概念、システム化概念をよく理解し、全社的な視点(プロジェクトを編成するなど)で、現在のオペレーションを抜本的、根本的、劇的に変える必要がある。

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