POSデータ活用学
 
POSデータ活用学 第1項
 
基本的なPOSデータ活用
 
  アイテム別の売上数:1日に売れる数量(日販数という)を把握する。豆腐は1日何個売れますか?100個ですか、それとも80個ですか?晴れの日と雨の日では豆腐の売上数が変わります。傘をささなければならないような雨なら豆腐の販売数は約20%落ちます。

シーズン性を意識すること。商品には旬がありますよね。そら豆は3月初旬です。その時期いつもより売れます。商品の販売数にはサイクルがあります。少し動いて、徐々に売れ始め、そしてどっと売れる。やがて売れなくなる。プロダクト・サイクルと専門的に言っています(用語辞典)。

時間帯来店客数、時間帯売上数の数字を理解しておいてください。スーパーマーケットの来店ピーク午後4時から5時です。第2のピークは午前11時から12時です。ピーク時間に商品が欠品しないようにしっかりと商品補充しておいてください。要員計画も来店客数にあわせて計画します(レーバースケジューリング)。

アイテム別に曜日別日販売数を把握しておくと売れ残ったり、売りのがしたり(販売機会損失)するリスクが最小化できます。和牛サーロインステーキでは日曜108個、月曜25個、火曜23個、水曜9個、木曜20個、金曜18個、土曜90個でした。平日は約20個、土・日はその5倍100個前後売れています。

特売効果分析していますか?特売はまず特売商品を選定します(バイヤー)。その商品を普通 チラシに掲載します。「広告の品」とか「お勤め品」とか。たくさん売るためにゴンドラの両端、エンドに大量 陳列します。安い価格、エンド陳列、チラシ広告が特売の基本行動です。以下の表はあるスーパーマーケットの特売効果 分析です。チラシなしでもエンド陳列をすると売上数が4〜6倍。チラシとエンド陳列で7倍以上になります。チラシ、エンド陳列、半額セールだと約40倍売れています。

エンド陳列効果を販売に生かしてください。その効果分析調査をビフォー・アフター分析(before-after)といいます。グレープフルーツジュースをエンドで販売したら25.7個PI(Purchase Index)値でした。PIとは、チェックアウトを通過したお客様1,000人あたり何個購入されたかを表す数値です。エンド陳列前は2.9個、エンド陳列25.7個、エンド陳列終了後13.6個。エンド陳列効果があったことがわかりました。

売れ筋・死に筋とは?よく売れる商品を売れ筋、さっぱり売れない商品を死に筋またはお粗筋と表現しています。では数値的な基準はどのように考えたらよいでしょうか?4段階の基準を設けたらよいでしょう。ベストアイテム:週当たり13個以上売れる商品、ベターアイテム:週当たり6〜12個売れる商品、レギュラーアイテム:週当たり1〜5個売れる商品、死に筋アイテム:4週間売上ゼロの商品。

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