2009年10月7日 名古屋POSデータ活用セミナー

「デフレ時代の情報活用、情報コストダウン未来戦略」というテーマで講演。

常態化するデフレ現象での流通小売業の対応
所得減少、買い控え、節約志向、格差社会、5.5%失業率、団塊世代大量失業(530万世態)、貧困、経済成長沈滞。厳しい市場が続いている。経済の回復を待ち望んで、じっと我慢している時代ではない。早期対策を打つ必要がある。
売上10%ダウンは覚悟する。売上10%ダウンでも確保できる利益目標を立て、戦略的なコストダウンをまず戦略として策定すること。早くスタートすること。

情報徹底活用でコストダウンをはかる
POSの利点に「ハードメリット」「ソフトメリット」両面がある。ハードメリットはPOSを導入した企業、全部は甘受できるメリット。こちらは達成できている。しかし、POSシステムの最大の利点である「ソフトメリット」は一部の企業が達成できているだけでほとんどの企業は達成できていない。分析はできていても「活用」ができていない。活用できなければメリットを甘受したことにはならない。厳しい時代、POSソフトメリット追求で生産性をあげる必要がある。POSデータ活用でコストダウンする方法としてつぎの3つを提案する。
@ 情報作成時間淡色コストダウン
A 商品管理合理化コストダウン
B 特売準備時間コストダウンと企画生産性アップ

情報作成時間短縮コストダウン
営業会議、商品部会議、店長会議など会議が毎月開催されている。そのために本部スタッフやバイヤー、関連担当者はシステム部にデータを依頼したり、システムからデータを抽出しエクセルで加工したり、紙アウトプットからパソコンに入力して資料差作成したり見知らぬところで大きな時間を消費している。これは全部コストダウン対象になる。
商品部門15部門、1部門資料作成3時間かかるとして月間45時間。間接費・直接人件費込みで時間単価3000円とすると、1会議に13万5000円。月4回の会議だと月間54万円のコストがかかっている。
高速情報システムによって資料作成時間を7.5時間に短縮可能(某企業での実測)。月額9万円。会議資料準備コストを80%削減できる。この側面からメスを入れてみる。

商品管理合理化コストダウン
豆腐の単品数を見てみる。1ヶ月売れた単品数だけで54単品。ドラッグストア歯ブラシだと154単品。1カテゴリー数多くの単品から買い物カゴに一つを選ぶのに困惑する。結局いつもの豆腐を購入する。
豆腐を販売するのに主に以下の作業時間が必要。
@ 発注時間
A 検収時間
B 品だし・陳列時間
C 売価管理時間(価格修正、POP、マスタ管理)
この時間を節約するために取扱単品数を思いきって削減する。10%カットすれば、単純計算で@からCまでの時間が10%カットできる。つまり、商品のカットは作業時間のカットになり、コストダウンが可能になる。POSデータから取扱商品数の削減を実行する。
米国、ジャム売場での実験結果がある。
6種類のジャム実験では、売場に立ち止まったのは40%、買った人は30%だった。24種類のジャム実験では、売場に立ち止まったのは60%、買った人はたったの3%だった。多すぎると決めるのを諦める。

特売準備時間コストダウンと企画生産性アップ
某中堅スーパーでバイヤーと3日間勉強会を実施した。休憩時間の談話で「彼らの仕事時間の70%は特売」ということだった。定番は取引先任せだそうだ。毎週2回のチラシ特売。毎週、取引先との商談時間、特売商品の決定までの時間、販促部との特売会議、刷り上ったチラシのチェック時間など多くの時間を使っている。
POSデータから特売に関するどんな情報でも引き出せる仕組みを準備すれば、特売にかかわる時間を短縮できる。前年同月の単品特売実績、その集計など数秒で情報検索できる情報システムを準備する。見たいときいつでも数秒で情報検索できる環境を準備する。その情報活用で70%もかかっている特売準備時間を短縮できる。ここに合理化のメスを入れる。

顧客データ活用から販売を上昇させた実験の紹介
小売業マネジメントの大きな項目の一つ「プライスライン分析」で大きく売上をアップさせた実験の報告。プライス分析で分かった売場の問題、どうすれば解決できるか情報を活用した事例を紹介。
もう一つ、関連購買陳列の実験報告。コロッケ売場、ドラッグストアでのアリナミン関連商品陳列の結果から関連陳列で買物品数アップの方法を紹介。
最後に売上を上げる5原則の販促戦略、それを実施する販促ツールを紹介した。