| 2009年7月17日(金)第88回マーケティング研究会 2001年3月から毎月第3金曜日に開催しているマーケティング研究会。 その第88回研究会から討議内容をご紹介します。 《テーマ1》コミュニティ・マーケティング(仮称) ●町の電気屋さん、ライフタイムバリュー730万円 1997年、当時松下電器産業さんの依頼で埼玉県埼玉LECのナショナルショップの電器屋さんを前にして「21世紀に向けての電器屋さんの顧客管理」というテーマで顧客リストの重要性、顧客管理の必要性の講演会を3地区で実施した。 松下電器産業CRM担当者に電器のライフタイムバリューを事前に計算していただいたらライフタイムバリューは730万円だった。電器屋さん一人の顧客の価値は730万円。だから「お買上伝票を大切に金庫にしまいましょう」というような話から始めた。
●衰退する商店街の生き残り対策 不利を逆転の発想で有利に。立地が良いと顧客と親しくなる時間もなく、ひたすら忙しい。顧客の名前を集める必要性を感じない。接客で大変だ。競合店が来たらとにかく価格で対抗する。大きな声を張り上げて売り込む。やがて大型店がでてきて苦戦。家賃が高いから維持が大変だ。 立地が悪ければ暇。お礼のはがきを出す時間はたっぷりある。親切な接客をし、お客様の名前、住所を集め、ライフタイムバリューを追求する商売がきっちりできる。 ●
少子高齢化こそチャンス
大手は低価格政策で市場荒らし、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機、コジマなどチラシを大きくしてばら撒き、顧客来店を即す。1回勝負だ。オーナー家電店はそのような商売では生き残ることはできない。彼らは20代、30代、40代が対象顧客。あなたの近所には60歳以上の顧客が大勢が住んでいる。彼らを中心にコミュニティ・マーケティングを展開する。電球の出前、修理の出前、電器の改善提案・「出前哲学」でリレーションシップ構築のマーケティングを実施する。週に1度「ご機嫌伺い」し健康状態をチェックし、相談に乗る。関係構築が進むと冷蔵庫、洗濯機、デジタルテレビの買い替えをお願いされる。売り込む必要はない。先方さんから子どもたちが独立してしまい、大きすぎる冷蔵庫など買い換えてくれる。価格ではないエモーショナル(感情)なマーケティング(商売)が可能になる。小さな専門店は絶対に顧客管理手法を用いた商売をするべきだ。65歳以上ターゲットに「家具屋」「インテリア」「住関連商品販売商品店」などこれから大きなチャンスがある。
●歯医者さん予防予約促進 町中歯医者だらけ。繁盛しているところ、閉鎖するところと格差が拡大している。こちらも治療ではなく予防のマーケティングに切り替えたら良い。歯槽膿漏予防、歯石クリーニングなど3ヶ月1回の予約取りを推進する(提案する)。米国では90日ごとに歯医者に行く習慣があるとのこと。顧客をデータベース化し、「もうそろそろクリーニングの時期ですよ」と案内を差し上げ予約を取る。絶対に来店回数がアップする。暑中見舞いや年賀状じゃ商売にならない。 《テーマ2》サプリメント通販で成功するポイント 「先生、サプリメント通販で成功するためにどうすればよいですか?」 「販売目標は?たとえば年商」「1回通販実施の目標売上金額でも良い」 それが最初。 単純化してポイントを理解しよう。 ●
参入するポイント 「消耗品」「販売価格5000円」「粗利益率50%」。 これを基本線と考える。媒体コストをカバーするための条件だ。 販売価格:5000円(5000円以下ならセット販売検討) 粗利益率:50% ●シンプルな計算 販売目標金額を1回通販500万円と使用。商品販売単価5000円。1000件の注文が必要だ。 新聞・雑誌などフリーダイヤル電話番号を掲示した広告を出すとする。これをダイレクトレスポンス広告という。新聞での注文はよくて新聞発行部数の1%。500万円獲得するためには10万部発行の新聞に掲載する必要がある。この広告料金を500万円とすると顧客一人を獲得する費用(CPO:コスト・パー・オーダー)は5000円。粗利益率50%であり、粗利益は250万円。1回目赤字250万円となる。これにはテレマーケティング費用、配送コストなど含んでいない。 ●どうやって赤字をカバーするか 顧客リストを集めるにはコストがかかる。大抵、赤字が常識。しかし、1回勝負しているわけではない。収集した顧客リストをデータベース管理する。費用のかかるダイレクトレスポンス広告に頼らなくても商売が可能になる。 獲得した1000件のリピーター率が30%とする。年4回ダイレクトメールを送ると仮定する。売上は600万円(300人×5000円=150万円×年
4回=600万円)。粗利益率300万円。 4回のDM費用を単価100円として4回分40万円(100円×1000件×4回=40万円)。差引10万円の黒字になる(300万円−40万円―250万円=10万円)。 以上の構図をしっかり理解しクライアントに提案すること。
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