カナ |
用語 |
解説 |
スイ |
垂直統合
【vertical integration】
|
もともとは、メーカーが流通の川下に位置する卸・小売業などを系列化し、マーケティング活動の市場浸透力を高める戦略。しかし、昭和40年代以降、ダイエー、イトーヨカドー、ジャスコなど量販店の発展により逆に小売業がメーカーを直接的に支配するケースもみられるようになり、これも含めて垂直統合というようになった。 |
スウ |
数量割引
【quantity discount】
|
売り手(メーカーや問屋)が買い手(小売店やスーパーマーケット、量販店)に対して、長期間取引や大量取引を獲得する目的で、取引数量あるいは取引金額に応じて価格を割引く制度。一回の取引数量や金額を計算基礎とした非累積的数量割引、一定期間の取引数量・金額を基礎とした累積的数量割引がある。そのほか、取引数量が一定数量をこえた部分についてその逐次割引く方法(累加法)、取引数量が一定量をこえた場合に、取引全数量の取引単価の基礎をかえる方法(階梯法)などがある。 |
スキ |
すき間(ニッチ)型商品 |
昭和50年代のヒット商品のキーワード。全国的にブームを呼ぶ新商品が登場しなくなり(満塁ホームラン型)、代わってヒットした商品は「すき間型」という言葉がぴったりしそうな商品群であるためつけられた呼び名。つまり、テレビや時計、衣服などのような主役商品ではなく、主役商品に関連した商品、消費者の心のすき間に入って新鮮なイメージを起こす商品で、ジーンズ、床下活用の収納ボックス、細長い収納ラック、スナック、液体だしの素などである。消費者の多様化に応じ、ニッチ型商品の瞬間ヒット商品が多くなってきている。 |
スク |
スクラップ・アンド・ビルド
【scrap and build】
|
文字通りスクラップして立て直すという意味。老朽化した施設を廃棄し、より能率的な施設を積極的に開発していくこと。販売用語としては、変化する地域のニーズに対して適合性が低下した立地や店舗規模、店舗構造、あるいは設備、業態など、環境の最適化を図る。計画策定には、単なる店舗の建替えではなく、商圏消費者行動の調査・理解・研究、立地評価、マーケットリサーチ、自社の強み・弱み(企業戦略検討)など、全経営的見地からの判断が要求される。企業成長のために重要な戦略のひとつである。 |
スタ |
スタイリスト
【stylist】
|
衣装、室内装飾のファッションの傾向を予測し、色・柄・素材・スタイルなどのデザイン的な要素が、個々の要素についても、統合してコオディネートした姿においても、ファッション傾向にあうよう、商品企画の方向づけをする人。わが国では、広告写真、CM写真、ショー、映画などの出演者に対し、特徴や持味を生かすため衣装やアクセサリーを選んだり、美しくつくりあげたりする人もスタイリストと呼んでいる。 |
|
スタンプ
【trading stamp】
|
小売店の店頭で一定の金額の買物をした際に渡される切手状のもの。販売促進(プロモーション)の一手法。スタンプを集めることによって景品カタログの掲示商品と交換できる。最近では割引券と交換する例も多くなってきている(売上金額の0.5〜1%相当)。ブルーチップなどの大手スタンプ会社発行のものや、チェーン店同士共通のもの、商店街全体で発行するものなどがある。集めて商品と交換する楽しみがあり、販売促進策になっている。この手法が1990年代に入り、フリークエント・ショッパー・プログラム(FSP)に変化してきている。 |
ステ |
ステープル商品
【staple merchandise】
|
ステープルとは主要産物、重要商品、中心的なもの、必需食料品の意味。ブレッド・アンド・バター(主食)。小売業界では商品の購入状況によって商品を性格分類している。長い期間にわたって販売されるサイクル寿命の長い商品カテゴリーを一般にステープル商品、またはステープル・アイテムといっている。ほぼ一年間安定して売れるので販売計画がたてやすく、品揃え計画は六か月単位で立案することが多い。ステープル商品の反対の性格をもった商品群は、ファッション・アイテムや季節商品である。 |
スト |
ストア・ロイヤルティ
【store loyalty】
|
特定の店舗を信頼し、その店をひいきするほどブランド力のあるお店。ロイヤルティとは直訳すれば「忠実」「忠誠」の意味。お客様に忠誠を尽くすほど信用されているお店である。クリーンネス(清潔)、品質,手ごろな価格,フレンドリーな接客、時節にあったプロモーションやイベントがそろって初めてストア・ロイヤルティが高まる。現在のような成熟市場では、品揃えの充実性のみならず便利性(コンビニエンス)が要求される。消費者の商品選択眼は益々厳しくなっている。小売店が提供する機能の充実が問われる時代である。一言でいえばお客様に指示されるお店の「個性」である。 |
|
ストック・キーピング・ユニット
【SKU】
|
単品で在庫管理する単位。カラー、サイズ別の絶対単品(集合単品)ではなくスタイルやパッケージで在庫管理する場合と色、柄、サイズ、フレイバー、パッケージなど絶対単品で在庫する場合とがある。どちらで管理するかを決定しなければならない。その在庫管理の単位をストック・キーピング・ユニットという。 |
スパ |
スーパー・ストア
【super store】
|
スーパーマーケットと紛らわしいが、大きな相異点は取扱商品、取扱アイテム数の違いがある。スーパーマーケットが食品を中心とした商品を扱っているのに対しスーパー・ストアは実用衣料品や日用雑貨などの非食品を主力商品としている。しかし、最近では両者とも扱い商品が総合化する傾向を強めており、その違いも決定的なものではなくなってきている。 |
|
スーパーパイザー
【supervisor】
|
もともとの意味は監督者、管理者の意味。小売業ではチェーン店の監督者をさす。チェーンシステムでは商品調達を担当するバイヤー、販売第一線の店長や部門長がいるが、その両者を連結する役割としてスーパーバイザー制度が取り入れられた。特にフランチャイズシステムでは、スーパーバイザーはフランチャイジー(加盟店)への経営マニュアルの徹底化と経営指導を行う。商品陳列、在庫管理や施設管理など経営全般の指導とチェックを行ない、加盟店の業績を分析し、本社に報告する任務をもっている。加盟店の活性化にとって、このスーパーパイザーが大きな役割を果たす。 |
|
スーパーマーケット
【supermarket】
|
セルフサービス方式をとり、低価格で商品を提供する販売方法を採用した業態。1930年(昭和5年)、マイケル・カレンの開店がその始まりであるといわれている。それが日本に導入された。日本の最初のスーパーマーケットは1953年(昭和28年)11月オープンした東京青山紀ノ国屋である。昭和40年代から急成長を遂げてきたが、オイル・ショック以降の消費の多様化・個性化・高度化といった構造的変化と、地域商業との紛争の激化や「大店法」による出店規制によって新たな出店がむずかしくなるなど、スーパーマーケットの成長戦略が難しい時代になった。基本は低価格による商品回転率を高めていく商売を原点としている。 |
スピ |
スピン・アウト
【spin out】
|
経営組織の一部門が独立して単独企業となること。たとえば、これまで企業の経営組織の1つであったコンピュータ部門が独立して、データの集計業務や計算業務を営業品目とするような独立した会社とする場合をスピン・アウトという。総合化の時代から専門化の時代へと移り変わりつつあり、企業の多角化戦略と事業機会の追求によって、このような経営組織の一部門の独立傾向は今後とも強まっていくものと考えられる。商品知識の必要な業態を展開している業態は、専門販売員の育成が要求され、今後、販売組織の活性化を狙った販売会社設立というスピン・アウト戦略が増加してくるものと予想される。 |
スプ |
スプリット・ショッピング
【split shopping】
|
買い回りをすること。買い回り顧客をスプリットショッパー(split shopper)と呼ぶ。 |