カナ 用語 解説
リエ 利益管理 企業の目標は利潤の追求にあり、そのために計画的に収支を管理していくことをいう。利益とは、売上高から製造原価(あるいは仕入原価)および販売に係る諸経費を差し引いた額である。したがって利益管理は、売上目標の達成と諸経費を含めた原価の逓減という収支両面から、実現・努力されるものである。
 

利益計画

【profit plan】

企業が一定の利益を実現するための経営計画が利益計画である。したがって、利益計画は、その企業の全部門の力を結集し、予定利益を獲得するための総合的、全般的な管理をないようとする。そのためには、一定期間の収益・費用・利益の相互関係を総額的に示さなければならない。収益・費用・利益の3社の間に、つぎの3つの相互関係が考えられる。
予定収益−予定費用=予定利益
予定収益−予定利益=予定費用
予定収益=予定利益+予定費用
リサ

リサイクル

【recycle】

廃物を再生利用することで、高度経済成長期の使い捨ての反省として生まれたもの。多くは不用品を交換し合う市民運動の形を多くとりつつ草の根的に広がりを見せた。ゴミ処理問題から、リサイクルへの注目が特に高まっている。
リジ

リージョナル・チェーン

【regional chain】

全国的に店舗展開しているナショナル・チェーンに対し、特定の地域だけに店舗展開するチェーン・ストアをいう。地域が絞ってあるだけに、店舗密度も知名度も高くなる。さらに、その地域の消費特性に合わせた品揃えができるなど、きめ細かなマーケティング活動の展開が可能となる。
リス

リース

【lease】

機械や設備を一定期間、特定の相手に有料で貸し出すこと。技術革新によって、機械や設備の陳腐化が早まるなかで、いつでも最新の設備や機械の導入が可能、経営資金の長期固定化を防ぐことができる、などの理由により、リースを利用する。レンタルとの違いは、その貸出期間の長短にあり、リースは年単位の長期貸出が通常である。
 

リスク・マネジメント

【risk management】

経済社会が複雑になるにつれて企業に予測しがたい経済的損失を与える要素が増大しているが、これをいかに回避し、抑え込むかという経営技術のこと。リスク(危険)は、工場や建物などの固定資産が火災や盗難にあう固定資産リスク、犯罪や外国での政変などによって起こる環境リスク、天候異変による在庫過剰、他社のマーケティング戦略、貸倒れなど、多様なものがある。企業防衛のためのリスク・マネジメントの重要性は高まり、自社で直接対応するか、保険などに依存するかといったことも、重要な意思決定の要一因となる。
リダ

リーダーシップ

【leadership】

近代的市民意識を土台にして科学性と合理性に支えられたリーダーシップは、つぎのような機能であるとすることができる。企業あるいは組織体の成員を自発的に、その企業あるいは組織体の活動に参画させ、共同目的の達成に努力するように誘導しながら、全体として成員相互の連帯性の維持をはかる機能である。
 

リーダーシップ・サーペイ

【leadership survey】

注目率調査ともいわれ、新聞や雑誌の記事や広告が読者にどの程度知られているかといった注目率や認知率を把握する調査。この調査結果と商品の販売実績とを対応させることによって、媒体の選択や広告表現方法の戦略が修正されることになる。このリーダーシップ・サーベイにおいて重要なのは、広告の注目率や認知率だけでなく、新聞や雑誌のリーダーシップ(読者の特性)を把握することである。読者特性からはずれた広告表現では、高い注目率を維持できるはずがないからである。
リツ

リッカート・スケール法

【Likert scale method】

調査の対象にした事物に対し回答してもらう場合、回答者に応えてもらう一群の質問に、好意的反応から非好意的反応にいたる普通5段階に回答を前もって準備し、各段階に連続した数値ウェイトを与え、すべての質問に対する回答の得点典総和を、その回答者の個人的な好意度とするリッカート法に用いる尺度。
  立地創造 立地に頼らないで客を吸引すること。立地条件が悪い場所で小売店を営む時には、立地条件に頼らないで自店の魅力によって客を吸引しなければならない。品揃えの魅力やどこよりも安い価格、あるいは広い駐車場など、自店の魅力を出す方向はいろいろある。品揃え、低価格、新業態などで新たな立地を開発することを表現した言葉である。
  立地変動 小売店舗の立地条件が変わること。出店に際しては最良の場所に立地した店舗であっても、何年か経つうちにその条件も大きく変わってくる。立地変動を起こす要因は、(1)道路や鉄道の開通、閉鎖など、交通条件の変化、(2)新住宅地の形成などによる商圏内人口の移動や増減、(3)強力な競合店舗の出現による消費者の来店回数の変化である。店舗の立地条件はつねに変動する要因をはらんでいるので、定期的な立地分析を行ない、それにもとづいた対応策をとることが求められる。スクラップ・アンド・ビルドもそのひとつである。
リニ

リニューアル

【renewal】

店舗の新装・改装・増設計のことで、リフレッシュやリボーンといった呼び方をすることもある。このリニューアルが盛んになったのは、昭和50年代前半の百貨店で、それは大手スーパーの進出によって相対的に地盤沈下した百貨店の巻き返しをはかった政策であった。その後、大手スーパーも新店舗出店のペースが急速にダウンし、既存店の売上不振に見舞われるようになっており、リニューアルは既存店活性化の比喩要条件になってきている。
リフ

リファレンス・グループ

【reference group】

準拠集団のこと。自分が属していると認知するグループ、あるいは自己の行動基準にしたいと考えているグループをいう。人間は準拠集団の思想、考え方、行動様式からい逸脱しないように行動する傾向がある。このグループとの共通点をもとうとして、集団の人々の使用している製品やブランド商品を選択し購入しようと欲する。デモンストレーション効果はその一現象である。
 

リフト値

【Lift】

データマイニングの際の相関分析の指標のひとつで、ある関連購買傾向の比率を表す。たとえば、砂糖について卵の関連購買が以下の場合:
サポート 20%
コンフィデンス 70%
リフト値 30.0
「全体顧客の20%が砂糖と卵を一緒に購入しており、砂糖購入者の70%が砂糖と卵を一緒に購入している」ということになる。この時のリフト値30.0は、「顧客全体の中で卵をいきなり購入するよりも、砂糖を買って卵を買う確率が30倍大きい」という意味を表している。これは関連購買における傾向を示す倍率なので、決して30倍の卵が売れるというわけではない。
*サポート、コンフィデンスもご参照ください。

リベ

リベート

【rebate】

売り手側が販売促進を名目として、代金決済後に一定の基準によりその代金の一部を割り戻すことをいう。その方法は、年間売上高に応じて割り戻すもの、店舗内の陳列場所の優劣や面積の大小によるもの、決済期間の長短によるものなどがある。
リボ

リボルビング方式

【revolving】

中・長期計画の運用に当たって毎年定期的に計画と実績とのズレを見直し、そのズレを修正しながら計画そのものを再構築していく方法で、ローリング・プランともいわれる。実績とのチェックが絶えずできるため、計画が現実に即したものに弾力的に修正され、着実に計画を遂行できるといった長所を持っている。しかし一方で、毎年計画を見直し修正してしまうので、現実的ではあるものの、計画そのものに対する信頼感が薄れるという短所を持っている。
リユ

留置法

【leaving method】

質問調査法のひとつで、調査者が質問票をもって、被調査者にあい、調査の目的、趣旨、記入の方法などを説明し、何日後に回収にくるので回答を記入しておいてもらう方法。その場で応えにくい質問や、回答に時間を要することなどの質問に有効な調査方法である。
 

流通

【distribution】

生産段階から最終消費段階(消費財の場合)もしくは最終仕様段階(産業財の場合)にいたる財貨またはサービスの流れそのもの、あるいは流れを推進する社会的経済機能、場合により流れを推進するための事業活動の遂行をいい、配給とほぼ同義である。
 

流通革命

【distribution】

流通機構全般に著しい変化を与える現象を総称していう。その要因は多様なものが考えられるが、メーカーによる販売店系列化、卸売業者などの中間業者を排除した流通経路の短縮化、小売業者による販売技術の革新などが主なものである。その背景には消費構造の変化と技術革新に伴う新しい技術の開発が必ず存在している。わが国の流通革命としてよく知られているのは、昭和30年代以降のチェーン化理論による経営技術の革新と、セルフ・サービスという販売技術がもたらした小売業の近代化が流通革命の始まりとされている。
  流通加工 流通投階で行なわれる組立てなどの加工工程のことで、物流の合理化手段の一つ。たとえば、自転車はパーツ別にまとめて保管・荷役・輸送をし、消費者の購入時に小売店で組み立てて渡している。このような流通加工は、問屋やあるいは運送業者が代行したりする場合があり、物流コストの低減に大きく寄与している。
 

流通機構

【distribution structure,
marketing structure,
distribution system,
marketing system】

流通、すなわち生産から最終消費にいたる財貨ならびにサービスの流れの推進に関与する、あらゆる要素を包含する全体のメカニズム。共通の目標(流通の合理的推進)を達成すべく相互に関連しあい、結合しあうという意味において、流通機構はひとつのシステムとしてとらえることが可能である。特定商品の経路をみる場合には流通チャネルという用語を使い、企業が自社製品の流通に適合した経路を選定したり、独自の流通経路を構築したりしたものを、特にマーケティング・チャネルと呼んでいる。
 

流通業者

【distributor】

商品の流通に関わっている者のうち生産者を除く業者であり、卸売業や小売業者などの流通経路における取引主体をさす。広義には、運送や包装など商品そのものの移転に関与する業者を含める場合がある。
  流通系列化 狭義にはチャネル・キャプテンによる流通過程への垂直的統合を意味するが、一般には、準垂直的統合を含む、ゆるい概念である。独占禁止法研究会の報告(昭和55年3月)では「流通系列化とは、製造業者が自己の商品の販売について、販売業者の協力を確保し、その販売について自己の政策が実現できるよう販売業者を掌握し、組織化するもの」と定義されている。流通系列化は、流通効率の増大、取引費用の提言など狙ったものである。
 

流通経路

【distribution channel】

商品が生産者から消費者に到達するまでの取引に関する流れをいう。一般的にはメーカー→卸売→小売業といった取引主体の流れによって表現されることが多い。流通経路には、起点である生産者もしくは製造業者、産地卸売商、中継地卸売商、消費地卸売商、あるいは元卸売商、二次卸売商、仲買商や仲買人、諸種小売商、などが連鎖的に含まれる。
 

流通広告

【trade advertising】

製造業者が、流通業者を対象として実施する広告を流通広告という。その目的は、製造業者の製品の仕入れを促進することにある。製品の流通を刺激するプッシュ方式とみられ、消費者向けの一般広告のプル方式と対置される。
 

流通コスト

【distribution cost】

財貨の生産費に対応する流通費をさすが、とらえ方はいくとおりもある。広義には、最終消費者価格からもとの製造原価を引いた残りのすべてを指し、これには製造、卸売り、小売各段階の販売費ならびに一般管理費、純利益の全合計が包含される。これに対し、製造段階から卸売段階に販売する製造卸価格と、最終消費者価格に販売する価格の差額を流通コストとみるとらえ方もあり、この概念では製造段階の販売費、一般管理費、純利益は含まない。コストの概念を厳格に指示して製造段階、卸売段階、小売段階の販売費および管理費のみを合計し、それぞれの純利益は含ませない解釈も一部にある。
  流通産業 流通活動を自ら行う企業の総評。マーカー、卸売業、小売業、物流業者が入る。純粋に流通活動を行う企業で流通業、つまり卸売業、小売業のみをさす解釈もある。
 

流通システム

【distribution system】

流通機構におけるあらゆる流通活動やその活動主体の相互関連性を明確化し、それらがより合理的に働くよう再構築し、それぞれの段階での期待される役割とその水準を明らかにしたもの。社会的なサイドからの流通システムは「社会として流通を構成する要素、つまり企業、社会資本、行政体などがもっとも効率的に存在しあい、補完的な活動を行うようにした体制」ということであり、企業サイドでは「もっとも効率的な流通活動を遂行するために、従来、個々バラバラであった流通の諸活動を最大の効果を生むように組み合わせた経営体質」ということができる。
 

流通センター

【distribution center】

狭義には、企業の輸配送の基地となるような施設のことをいい、広義ではトラック・ターミナル、倉庫団地、配送センターなどの流通関連施設を総合的・計画的に集中設置し、企業や物流関連機関を集合させた地域的流通の拠点のことをいう。
 

流通チャンネル政策

【distribution channel policy】

メーカーが自社の製品を安定的にしかもより優先的に販売するための流通経路の選択および管理に関する政策。マーケティング戦略における基本政策のひとつであり、メーカーの販売力を決定的に左右する重要な政策であるが、どのような流通経路を選択するかは、その商品の特性や市場動向によって異なってくる。
  流通保管 卸・小売などの流通段階における商品の保管のことであり、比較的長期の貯蔵保管に相対する用語である。流通保管の機能は、一時的保管と配送の拠点となるために、保管および荷役・仕分けなどの作業が重要となり、貯蔵保管よりも迅速性が要請される。流通保管のための倉庫を流通倉庫あるいはディストリビューション・ウェアハウスといい、そこで保管される商品を流通在庫という。