カナ |
用語 |
解説 |
フア |
ファースト・フード
【fast food】
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本来はファースト・フード・サービスすなわち、客の注文に応じてすばやく出せる料理や調理済みの食品をさす。戦後の米国で発生した外食産業のひとつの形態で、調理・加工のかなりの部分が店舗ではなく、工場で行なわれるという特徴がある。迅速なサービスのほか低価格、定められたメニュー、チェーン店方式による経営などの特色があり、わが国では昭和46年(1971)以降一般化した。 |
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ファッション産業 |
広く一般に流行しているデザインやスタイルを持った商品をつくりだす産業をいう。流行に敏感な若者の増加と所得水準の上昇により、ファッション商品の成長性は高い。ファッション産業はファッション商品の企画、製造、販売の全段階をシステム化してこそ成り立つ。 |
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ファッション商品 |
風俗やシーズンの流行によって左右される商品群のこと。販売サイクルが短いので、過去の傾向はあまり参考にならず、市場動向に対する十分な情報収集と、それに対応できる柔軟な仕入体制が必要とされる。商品ライフサイクルの把握が販売にとってきわめて重要である。 |
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ファッション・ビル |
ブティックなど、ファッション関係の専門店を中心にテナントとして入れ、おしゃれ感覚やハイセンスを売り物にしたテナント・ビル。ビル全体のイメージ統一がはかられ、テナントの選定も厳しいものがあり、販売促進活動などは統一して実施される。大規模なファッション・ビルとしては西武百貨店のパルコが有名であるが、最近では原宿や吉祥寺など若者が多く集まる街でのオープンが目立っている。 |
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ファミリー・フェイス
【family face】
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多様なブランドをもっている企業が共通性のある商品を一括して、売り場などで消費者に好ましい印象を与えるような形に、パッケージングをすること。店頭における商品露出が消費者の購買意欲に大きな影響を与えるところから、重要な販売促進要素とみられている。 |
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ファミリー・レストラン
【family restaurant】
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モータリゼーションを背景とした行楽客、またはニューファミリーなど、主として家族連れを顧客対象とした郊外型のレストラン。レジャー的外食の傾向が次第に高まる中で、こうしたニーズに合わせ、一定水準の品質の食事を手頃な価格で提供する形態のレストランが急成長を遂げた。 |
フイ |
フィードバック
【feedback】
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元来は制御工学の用語。システムの目的を追求するために、そのアウトプット情報を使用して、インプットをコントロールする働きのことをいう。経営においては、過去の結果から問題点を把握し、逐次的修正を繰り返すことによって、適正な企業行動をとることができるようにするための働きを意味する言葉として使用されている。 |
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フィールド・マーケティング
【field marketing】
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小売店頭などの、消費者と商品が直接接触する場をフィールドと呼び、ここを重視したマーケティング戦略のこと。店頭など消費者の生活により近いところでのマーケティング展開は、商品陳列、POP類、顧客動線などすべての要素が対象となるため販売促進効果も大きく、販売に直結したマーケティングである。フィールド・マーケティングは、メーカー、卸売業および小売業の三者が協調して、キメ細かな市場調査ができるようプランニングする必要がある。 |
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フィールドマン
【fieldman】
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営業マンの活動を側面から援助するとともに、市場情報の収集活動を担当する者。具体的な業務は、担当する特定の地域内の販売店などを巡回し、全体的な販売店援助活動を実施したり、自社製品に対する販売店主の熱意や自社製品の販売動向などをチェックしたりすることである。 |
フウ |
風味商品 |
実際の商品と風合が似ている商品、似ているが本物でない商品のこと。その商品が非常に高価であったり原材料が入手難であったりする場合に、類似した商品を、大量かつ低価格で製造する技術が開発され、その商品が風味商品として市場に登場する。合成みりん調味料、合成イクラ、スケソウダラのすり身を使ったカニ風味かまぼこ、タラやニシンの卵からキャビア、ボラの卵でつくったカラスミ、など。食品のほか、衣住の商品分野でも、合成皮革、木目調合板などかなり多い。 |
フエ |
フェイシング
【facing】
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商品の包装の上面、顔に当る部分をフェイスといい、面を揃えることから、商品陳列をいう。陳列棚(ゴンドラ)内において、面(フェイス)をいかにきちんと、また、購買意欲をそそるように陳列するかが、フェイシングの技法といえる。これに派生して陳列管理をフェイシング管理という。 |
フオ |
フォード効果 |
国民の生活水準、消費水準が上昇するにつれて、人口比でみた商店数のうち、食料品などの生活必需品を販売する商店数の比が減少し、逆に買回り品などの奢侈品を販売する商店数の比が増大する現象をいう。これは英国の経済学者フォードが20世紀前半の英国の都市における商店数の推移から、このような法則性を発見したことによってフォード効果と呼ばれている。
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フカ |
付加価値生産性 |
付加価値は企業活動(生産、販売)の過程で新たに加えられた価値をいう。売上高から原料費(仕入れ原価)と減価償却費を引いたもので、人件費、利子、利潤の合計に等しい。付加価値生産性は労働者の1人当たり付加価値額である。 |
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不確実性 |
一般に、不確実性とは、意思決定者のコントロールし得ない事象の生起の仕方にさまざまな可能性があり、しかもいずれの事象が確実に起こるか判明しないとき、その意思決定者の不確かな気持ちをさしていう。決定理論では、確実性のもとでの意思決定、リスクのもとでの意思決定、不確実性での意思決定の3つに区分される。 |
フキ |
普及率 |
ある商品の普及状況を示す比率。世帯普及率(1000世帯当りの比率)、個人普及率(人口1000人当たりの比率)の2つがある。製品のライフサイクルと普及率との間には強い相関関係があり、普及率が10%未満の初期の段階では、世間一般では購入意欲が低く、実際の普及率が20%を超える頃から急速に普及のはずみがつき、需要が供給を上まわることが多い。 |
フク |
複数商標 |
同一の商品に対して複数の商標を設定することをいう。たとえば、スーパー・マーケット向けや一般小売店向けなど、販売経路によって異なる商標をつけることがある。これには、販売経路によって異なる顧客層の生活感覚に対応するために設定するケースと、一般小売店のスーパーとの差別化を商品面から助成することをねらいとするケースなどがある。 |
フコ |
不公正な取引方法 |
「独占禁止法」が不公正な取引方法として規定している行為を、公正取引委員会が一般指定としてより具体的に指定している行為のこと。主なものは、(1)不当な取引拒絶、(2)国内価格が国外価格より安い二重価格、(3)不当な廉売、(4)多額の景品付けなどの不当誘引、不当強制、(5)取引上の優越的地位の不当利用、(6)競争者への妨害などである。また、特定の業界に対する特殊指定があり、たとえば百貨店業の派遣店員問題などが対象となる。 |
フセ |
不正競争防止法 |
昭和9年(1934)に制定された法律で、その目的は営業上の不正競争行為をなくし、商業道徳に反する不当な侵害から個々の営業主体を保護しようとすることである。不正競争行為の具体的なものとしては、つぎのようなものがある。(1)人の氏名、商号、商標、容器包装などと同一または類似のものを使用し、または販売する行為、(2)他人の営業上の表示と同一または類似のものを使用し、他人の営業活動等と混同させる行為、(3)虚偽の原産地を表示し、または表示した商品を販売する行為、(4)産地を誤認させる行為、(5)商品の品質、内容、製造方法、用途、数量について誤認を与えるような表示をし、また表示した商品を販売する行為、(6)競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を流布する行為があげられる。以上のような行為を行なった者は、被害者に対して損害賠償の責任があるほか、処罰される。 |
プツ |
プッシュ政策
【push policy】
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メーカーの販売戦略、流通政策のひとつ。メーカーが自社の商品を卸・小売業者に積極的に販売するよう仕向ける、流通業者を対象とした販売促進策。メーカーからの派遣販売員など流通業者への人的援助を中心とした販売力の強化によって、消費者に自社商品の購入を促進させることをめざすもの。この政策は、どの消費者も商品の購入欲求をもっていることを前提としたものであり、メーカー主導による高度成長期マーケティングの典型例の一つである。この逆の政策がプル政策である。これは、消費者に商品の購入意欲を起こさせることによって販売を促進しようというもので、広告や店頭陳列などによる消費者への直接的な働きかけを中心とした政策。 |
ブツ |
物的流通
【physical distribution】
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通常、物流と呼ばれる、商品(半製品・原材料も含む)を物理的に移動させる活動のこと。主な機能には以下のものがある。(1)輸送;商品(仕入商品、販売商品)の輸送ならびに同一企業内移動、(2)保管;商品の保存・貯蔵、保存している商品の管理、(3)荷役;商品の積み込み・荷降ろし作業)、(4)包装;特に外装中心の包装、(5)流通加工。 |
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物品税 |
間接消費税のひとつであり、主に自動車や貴金属などの高級ぜいたく品を課税対象として、メーカーの出荷時に課税される税金。物品税は所得税などと異なり間接税であるだけに、対象品目を拡大すると大衆課税になりやすい短所を持っている。昭和59年度予算では政府予算の歳入不足を補う目的で、物品税の課税対象が大幅に拡大された。また、物品税はそのまま価格に上乗せされるだけに、消費者には値上げと映り、売行き鈍化の要因ともなる。 |
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物流革命 |
物流合理化の急進展の全体をさして物流革命という。物流における近代化・合理化は、生産・販売面のそれに比較すると立ち遅れていた。しかしパチゼーション、コンテナリゼーションによるユニット・ロード・システムの進展、倉庫の自動化などにより、近年急速に合理化が推進された。流通センターの計画的立地・コールド・チェーンなどもその一翼を担っている。 |
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物流コスト |
物流活動に揺する費用を物流コストという。財が生産者から消費者にいたるまでにかかる費用をいう場合と、企業が自社の物流に要している費用はどれだけであるかをいう場合がある。一般に社会的にみた場合、流通全体の費用は消費者価格の50%、物流費用は15%くらいだといわれている。 |
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物流ロボット化 |
荷役作業、仕分け、在庫管理など機械力を使って自動化すること。わが国では、生産面の自動化・ロボット化は近年急速に進み、世界のトップクラスにあるが、物流のロボット化は現在普及の段階にある。リフトやコンベアなどの機器をコンピュータと連動させて、倉庫業務を自動化するなどのロボット化が進んできている。 |
フト |
不当対価 |
不正廉売または不当高価購入などの不当な対価をもって取引をすること。「独占禁止法」にもとづく一般指定の第五号に該当する。「独占禁止法」では不当性の明確な基準を定めているわけではないが、その判断は、対価が公正な競争を阻害するおそれのある設定のされ方であるかどうかによる。不当廉売の例としては、競争業者を駆逐・圧倒するための一時的なダンピング、あるいは特定地域のダンピングなどがある。 |
ブメ |
ブーメランレイト
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買い物客が通路の端から端まで歩かなかった回数を測るもの。 |
フラ |
フランチャイズ・チェーン
【franchise chain】
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特定の経営ノウハウをもつ本部が加盟店に対し、商品やサービス、店舗設計など経営全般のノウハウを含めた販売権を提供し、加盟店は定められた手数料を支払うというフランチャイズ・システムに従った小売形態をいう。フランチャイズ・チェーンの本部をフランチャイザー、加盟店をフランチャイジーという。 |
プラ |
プライス
【price】
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9Pのひとつ。どのような販売価格でいくべきかの方針である。想定する価格は競合に対して競争力があるかどうか、その価格での販売可能性はどれくらいか、利益優先の価格政策か、売上優先の価格政策か、など検討し、価格を決定すること。 |
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プライス・カード
【price card】
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価格を表示したカードのこと。本来は、商品ごとに商品名、単位、単価を明示するものだが、価格のみを表示するものもプライス・カードである。大きな区分でいえば、POPのひとつである。プライス・カードで、商品特性を説明することもある。 |
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プライス・ゾーン
【price zone】
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取り扱い品種またはカテゴリー内の価格の範囲(ゾーン)。たとえば、キュロットスカート(品種)の中心プライスはいくらにするか、上限プライスはいくらにするか、下限プライスはいくらにするかのプライス政策になる。価格ゾーンを決めて、そのゾーンの中で何種類の価格を設定するかも決める。ゾーンの中の価格をプライス・ラインという。 |
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プライス・ライン
【price line】
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設定したプライス・ゾーンの範囲に展開する価格。プライス・ゾーンは5000円〜9000円といった価格帯(ゾーン)をいうのに対し、プライス・ラインは、5500円とか、6800円とか、8000円と価格そのものをいう。プライス・ラインは各プライス・ゾーンの中に設定され、それぞれに販売の主力になる商品に主力プライス(PP;プライス・ポイント)を設定し、消費者がもっとも買いやすい価格を設定する。主力プライス・ラインの高低に補助プライス・ラインを設定し、主力プライス・ラインに満足しない消費者の需要を吸引する役割を果たすことになる。ゾーンの中であまりにも多くプライス・ラインを設定すると消費者は逆に混乱するのでプライス・ライン設定は注意が必要。 |
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プライス・リーダーシップ |
価格指導制ともよぶ。業界をリードする強力な企業、つまり主導的地位を占めている企業が決定した価格(指導価格)は、他業者従わざるをえない価格となる。このように価格を設定する企業にプライス・リーダーシップがあるという。指導価格に従わざるを得ない価格を模倣価格または追随価格という。 |
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プライス・ルックアップ |
POSの機能のひとつで、バーコードで印刷されている商品コードをPOSで読みとるか、コードをPOSに手入力することによって、その商品の価格や品名情報が店舗コンピュータから呼び出される仕組み。この仕組みによって、POS登録が簡略化されるとともに、正確性が保証される。 |
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ブラインド・テスト |
商品についているメーカー名、あるいはブランドを伏せて、被調査者に与え、商品のよしあし、メーカー名あるいはブランドを当てさせる方法。被調査者がもっているイメージ、メーカー・イメージなどを取り除くことができ、純粋に近い形でテストができることが、この方法の大きな特色である。 |
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プライベート・ブランド
【private brand】
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卸売業者または小売業者が、自ら開発し販売する商品群のことで、通常PB商品と略している。またストアー・ブランド(SB商品)ともいう。PB商品の対象となる商品は、販売期間が長く量的にも多くまとまっているステープル商品群を開発対象とすることが多い。開発方式としては、(1)自社で企画し、商品の内容を明示した仕様書によって発注する、(2)メーカー商品に独占的に自社ブランドをつけて販売するという2つの方法がある。 |
ブラ |
ブランチ
【brunch】
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ブレックファースト(朝食)とランチ(昼食)を合成した英語。一流ホテルなどで、休日の朝食と昼食を兼ねた「落着いて、ゆっくり食べる、食事タイム」として売り出したところ、宿泊客ばかりでなく一般客の利用も多くなっている。また、百貨店やスーパーでも、ブランチ用の食品売場が消費者に受けている。週休二日制の一般化に伴って、ブランチタイム(午前九時〜正午)を大切にしようとする生活様式が定着し、ブランチ市場を生んだものと考えられる。 |
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ブランド
【brand】
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商標ともいい、企業が販売または提供する商品やサービスについて、他企業や競争相手と区別するために使用する名前、象徴、デザインなどをいう。購買行動において、ブランドは商品の信頼性や品質を保証するものとして、大きな選択要因となっている。ブランドには全国的に販売ネットワークをもっている大規模メーカーのナショナル・ブランドと、小売業などの流通業者がつけるプライベート・ブランドおよび、ファッション商品を中心としたデザイナーズ・ブランドがある。ブランドをつけないノーブランド商品というコンセプトもある。 |
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プラン・ドウ・チェック
【plan do check】
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プラン・ドゥ・シィともいい、マネジメント・サイクルのこと。生産や販売など経営のあらゆる管理は、まず計画をたて(プラン)、その計画がうまく実施されるように組織化し、指揮・指導(ドゥ)し、最後に結果が計画どおりいったか評価し、うまくいかないようなら原因を探す(チェック)というもの。この3要素は独立してあるわけでなく、相互に密接に関連しあっている。人間活動の基本的な概念。 |
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ブランド差別化
【brand differentiation】
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マーケティング戦略の基本のひとつで、自社製品のブランドの優位性を強調すること。今日のように商品自体が甲乙つけがたい状態にあるとき、他よりぬきんでた特性をアピールすることはかなりむずかしい。特定のブランドを常時指定することを、ブランド・ロイヤリティというが、それも薄れる方向にある。ブランド差別化ができにくい時代となっており、差別化戦略は企業イメージやCI(コーポレイト・アイデンティティ)戦略が重要になってくる。 |
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ブランド・スイッチング
【brand switching】
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消費者がこれまで購入していた商品の銘柄を変えることをいう。市場規模の拡大が期待できない今日の市場環境では、このブランド・スイッチングがそのままその銘柄の市場シェアの変化に影響を与えることになる。そのため企業にとっては自社のブランド・ロイヤリティを高めるとともに、他ブランドから自社ブランドヘのスイッチングをいかに促進するかが大きなマーケティング課題となっている。 |
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ブランド・ロイヤリティ
【brand loyalty】
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銘柄忠誠度や銘柄忠実度などと訳すが、消費者が商品購入時に同じ銘柄を反復購入する程度のこと。反復購入度が高いほどブランド・ロイヤリティが高いという。ブランド・ロイヤリティが高いということは、そのブランドの固定客あるいはファン客が多いことを意味し、それだけ安定した市場を確保することができる。マーケティングにおいて、このブランド・ロイヤリティを高めることが極めて大きな戦略のひとつとなっている。 |
フリ |
フリー・ペーパー
【free paper】
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無料で誰でも持ち帰ることのできる雑誌、新聞、パンフレット、チラシなどをいう。配布場所も誌(紙)面の内容によって、店頭から街頭、駅、公共施設とさまざま。たとえば、観光の名所の案内をまとめた小冊子がホテルのカウンターに置かれているが、これもフリー・ペーパーである。制作費はスポンサーの広告料金でまかなわれており、企業1社のものから連合のものまで各種各様ある。 |
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不良在庫 |
需要を期待できず、経済価値もない在庫品のこと。不良品、欠陥品なども含まれる。デッド・ストックと同義語のように使われるが、その概念は必ずしも一致しない。というのは、デッド・ストックが単に需要もなく経済価値もない在庫をさすのに対して、不良在庫は他の在庫品に悪影響(たとえば色落ち、腐敗、悪臭など)を及ぼす可能性があるからである。 |
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フリークエント・
ショッパー・プログラム
【FSP】
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FSPは多くの航空会社が採用しているFFP(フリークエント・フライヤー・プログラム)とその考え方は同じである。航空会社の場合は自社カードを発行し、顧客が利用した飛行距離(マイレージ)によって各種特典を提供するものであるが、小売業の場合は自社の店舗で購入した買物金額の累計によって特典を与える優良顧客対応プログラムである。日本でもポイント・カードとしてFSPの考え方を採用しているが、欧米の場合はより多彩なプログラムを用意している。カードを発行することによって顧客の基礎情報を取得し、買物をするたびに購買履歴をデータベースに蓄積するので、顧客データベース・マーケティングを行う上で基本となる。 |
プリ |
プリセリング
【pre-selling】
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事前販売ともよばれる。消費者が特定の商品あるいは商標のものを指名買いするように働きかける活動のこと。広告はプリセリングの機能をもっている。また、消費者が何を購入するか決めて販売店で指名買いするだけの状態にすることを、プリセールス(pre-sales)という。 |
フル |
フル・ライン
【full line】
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1企業が製造している全製品リストをいう場合と、1企業だけではなくその業種で扱われている全製品リストや市場に出回っている全製品リストをいう場合がある。メーカーの市場細分化戦略によっては、販売店にフル・ラインの製品を扱わせないで特定の製品のみを扱わせ、系列販売店全体によってフル・ラインを構成するケースがある。これはそれぞれの製品訴求が大きく異なる場合であるが、自動車市場がほぼこのケースに該当する。 |
プル |
プル戦略 |
消費者に直接訴えかけ、消費者を自社製品に引き込むためのメーカー戦略のこと。原則的には大量消費広告によって消費者に自社製品の魅力を訴え、最終的に消費者が自社製品を指名買いするよう仕向けるものである。このプル戦略は消費者だけを対象とするものではなく、卸売業、小売業などの流通経路をも対象とする場合もある。 |
プレ |
プレイス
【place】
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9Pのひとつ。マーケティング用語としては、どの地方を販売対象にするか、どのような販売ルートにするかといった、販売チャネルの選定である。地域別やターゲット別に、直販か特約店・代理店を通して販売するか、ダイレクト販売か小売店を通して販売するかなど検討する。 |
フレ |
フレッシュ・
プリペアード・ミール |
多忙で、料理をつくる時間が限定されている消費者の問題を解決しようとするのをミール・ソリューションといい、各スーパーマーケットが積極的に取り組んでいる。そのソリューションの代表がフレッシュ・プリペアード・ミールと呼ばれ、惣菜であるとかサラダ、メインディッシュを事前に調理し販売する。消費者は自宅でそのまま、または温めるだけで食事ができる。ケンタッキー・フライドチキンなどのファスト・フードから顧客を取り戻そうと米国のスーパーマーケットは精力的に取り組んでおり、大幅に売場拡張をするとか、専門の調理人を採用して質の向上を図るなどの手を打っている。 |
プレ |
プレステイジ・ストア
【prestige store】
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一般的には格式が高く、伝統のある高級百貨店や高級専門店をさすが、厳密にいうならば、そのような店の中でも特に差別化が徹底した個性ある高級百貨店をいう。 |
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プレゼンテーション
【presentation】
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商品をわかりやすく説明すること。口頭で説明するだけでなく、スライドやビデオなどの説明用具を使って大がかりに実施することもある。 |
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ブレーン・ストーミング
【brainstorming】
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米国の心理学者オズボーンが、創造性発揮のために開発した方法。新製品アイデアをはじめとして、アイデア開発のために活用されている。ブレーン・ストーミングをうまく運営するためには、(1)参加メンバーは6〜7名が望ましい、(2)メンバーの中に、特定の問題に関係ある専門家を過度に混ぜないようにする、(3)問題はできるだけ明確にする必要がある、(4)1つのブレーン・ストーミングでは1つの問題に限定する必要がある、(5)時間は1時間にとどめる、(6)会合時間は午前中が望ましい、(7)相互に、他人の発言を批判することをさけ、各人が問題をめぐって、自由に発言できるようにする。 |
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プレミアム
【premium】
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買い手の製品もしくはサービスの購入を刺激するため、当該製品もしくはサービスを購入額にリンクさせて提供する活動で、販売促進策のひとつ。購入を誘引するために行う景品つき販売の景品のこと。値引き、割増無料(いわゆる「おまけ」)は、プレミアムの概念に含まない。本来の意味は、報酬、賞与、割増金。 |
フロ |
フロア・マネジメント |
お客様の動線を意識的に変えていく管理手法。忙しいお客様にできるだけ全売場を歩いてもらい、商品の前に立ち止まってもらい、カートのなかに商品を入れていただくように顧客動線を演出する必要がある。顧客動線を長くするように工夫する。店内での滞在時間を長くするようにする。通常15分ぐらいがスーパーマーケットの平均滞在時間。立ち寄り回数をできるだけ多くなるように工夫する。POPを取り付けるのはそのため。「インバスケット個数」が多くなるようにする。1個より2個バスケットのなかに商品を入れていただく工夫をする。以上のマネジメント総体をフロア・マネジメントと呼称している。 |
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フローチャート
【flow chart】
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複雑なプログラムを書くとき、混乱が起きないように処理の手順を図解したもの。流れ図ともいう。フローチャートに使う記号は日本工業規格で決められている。たとえばスタートとエンドは長円形、処理は長方形、流れが杖分かれする所にはひし形を使う。フローチャートを描くと、作業手順が整理され、考えをまとめるのに役立つ。そのため、プログラムの開発用だけではなく、一般の作業管理とか、新製品開発のための流れ図を描く、といった応用もされている。 |
プロ |
プロダクト
【product】
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9Pのひとつ。マーケティング用語としては、どのような製品・商品を販売するかの方針を立てることを意味する。個別の製品・商品あるいはサービス、または製品・商品ラインについて方向性を検討し、製品・商品あるいはサービスの企画、開発を進めること。 |
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プロダクト・マネジャー
【product manager】
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担当する商品について、開発から販売に至るまでの戦略を立案し、実施する担当責任者のことをさす。プロマネと略称されるその業務は、具体的には、(1)担当商品についての基本的なマーケティング戦略の作成、(2)販売計画の作成、(3)関係部門と協力した広告・販促計画の作成、(4)流通段階に対する商品についての情報提供と情報収集、(5)市場情報の収集、(6)製品改良、などである。 |
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プロマネ制
【product manager system】
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商品のブランド別にきめ細かな販売戦略を立案・実施するために編成された組織。プロダクト・マネジャー制の略語。商品が多様化し、市場が成長段階にある時には、一つひとつの商品についてブランドを設定し、そのブランドに最適なマーケティング戦略を設定することが有効な結果をもたらすことが多い。1927年にプロクター&ギャンブル社ではじめて採用された組織形態で、企業全体よりも個々のブランドを優先させるところから、ブランド・マネジャー制と呼ばれることもある。 |
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プロダクト・ミックス
【product mix】
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企業が生産販売する製品の組み合わせをいう。企業が市場において継続的に安定した地位を確保するためには、常に市場のニーズを汲み取り、競争企業よりも製品面で優位に立つための製品開発を進める必要がある。また、どのような製品でも導入、成長、成熟、飽和、衰退といったライフサイクルをもっており、企業の成長戦略として、ライフサイクルにあわせたプロダクト・ミックスの戦略が重要になる。 |
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プロパー |
医薬品業界で使われる用語で、主に病院や医師を対象に新製品や改良製品の宣伝や販売を担当する販売員をいう。医家向け医薬品の販売は通常の商品とは異なり、その効能や副作用について事前に医師の十分な納得が得られなければ販売に結びつけることはできず、医師と販売員との間に信頼関係があることが前提になる。そのため、医薬品業界では医家向けの販売員を、より創造的販売活動に従事しているとしてプロパーと呼んでいる。 |
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プロフィット
【profit】
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9Pのひとつ。利益が上がらなくてはいくら市場規模があっても参入できない。利益性の方針を明確化する。販売価格、市場規模、販売促進費用などから、製品別・地域別・ターゲット別など、綿密に利益計画を立案する。 |
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プロモーション
【promotion】
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広義の販売促進の定義にあたるマーケティングの戦略分野を包括するもので、主な内容は、広告、PR、販売員による販売、それらを補足し調整し、より効果的にする一連の活動として狭義の販売促進の諸方法を含めたすべてから成り立っている。販売業者に働きかけるディーラー・プロモーションと、消費者に働きかけるコンシューマー・プロモーションに大別される。前者は、販売効率を高め、売上の増大を目的とする。後者は、商品に関心を抱かせ、必要だとする気持ちにまで高め、購入を決意させることを目的としている。狭義のプロモーションはつぎのような項目がある。(1)期間限定値引き、(2)サンプル品提供、(3)懸賞(スィープステーク)、(4)オンパックまたはインパック、(5)リファンド(空瓶回収に対する返金)、(6)ボーナスがある。プロモーションは、9Pのひとつ。 |
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プロモーション・ツール
【promotion tool】
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人的販売や広告活動、パブリシティなどを含めた広い意味での販売促進活動を展開するための用具類。たとえば、セールス活動マニュアル、ポスターを含めたPOP類や陳列資材、商品説明のためのカタログやビデオなど。 |
ブン |
分類 |
多数の商品を扱う小売業では、特に、商品を分類し、数値管理をしていく必要がある。どの単位で分類するか、なにを管理するかに、明確に定められている企業は分類が明確になっている。分類は整理のひとつの手がかりであり、店の個性の表現であり、従業員の能力を高める手段であり、キメ細かな管理を実現する方法であり、問題見を助ける手がかり小売業における分類体系は、大きく3つに分かれる。マーチャンダイジング分類、マーケティング分類、管理分類の3つである。マーチャンダイジング分類は、商品の分類で品群・品種・品目・集合単品・絶対単品に区分される。マーケティング分類は顧客のニーズを探る分類でクラス・サブクラスに分類される。管理分類は売上・利益の管理単位、いわゆる組織分類で部門・課・係などに分類される。この3つが上手く機能することによってPOSで得られたデータが有効に利用できるようになる。 |