B to Bを中心にした本である。また、1992年10月、米国データベース・マーケティング・サービス・ビューローのR・Lポーク社ポーク社長、NDL社プランク社長、ACS社アーサー・ヒューズ副社長、DMC社デービス社長を日本に招聘し、ワールド・セミナーを九段下のグランドパレスホテルで開催した内容を紹介した本である。セミナー内容はNHKで30分にわたって放映された。品質競争からサービス競争の時代へ。顧客主義を徹底して競争優位を築いた先端企業事例の紹介。

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マーケット変化の背景にあるマズローの木(P15)

行動心理学者マズローが体系化した欲求5段階。

1. 生理的欲求
2. 安全性を求める欲求
3. 社会・同調性を求める欲求
4. 他人から認められたいという自我欲求
5. 自己実現の欲求

欲求は低次元から上位へと変化していく。上位欲求にいくほど多様化、分散化する

ノードストロムのサービス戦略(P42)

「毎日“すべきこと”のリストをつくろう」
「いまもっともよい時間の使い方は何か」
「目標をリストアップし、優先順位をつけよう」

これがノードストロムのやり方。

マネジャーは従業員に「ところで、あなたの今日の目標は何?」と尋ねる。「さあ、一緒にやろう」という文化。

目標を大きく上回ったものには「ペースセッター賞」が与えられる。年間、100人がペースセッター・クラブに加えられる。認定書が渡され、名刺に「ペースセッター」と刷り込まれる。達成者と同伴者は夕食、ダンス、ショーのついた豪華な夕べに招待される。更に、1年間、全商品33%のディスカウント権利が与えられる(通常は20%ディスカウント)。

メリーランド・ナショナル・バンクのサービスポリシー(P58)
「お客様を第一に優先し、常に礼儀正しく、プロフェッショナルに応対します」
「可能な限りハイレベルのサービスを提供します」
「すべての仕事に誇りを持ち、どんなことでも、できる限り丁寧に行うように気を配ります」
「ハイ・クォリティーという評判を保ち、絶えずさらに向上するように励みます」
「常に互いに助け合い、サポートし合い、直面する問題に対して斬新な解決策を求めます」
医療センター「顧客サービス・アクション・プラン」12項目の行動規準

1. リーチ・アウト。直ちに業務エリアにお客様をお迎えしなさい。
2. フレンドリーになりなさい。
3. タイムリーに応対しなさい。
4. 積極的に聴きなさい。
5. 外見にプライドをもちなさい。
6. 安全で清潔で魅力的な環境を提供しなさい。
7. 礼儀正しさを示しなさい。
8. 能力を実証しなさい。
9. 自分が何をしているかを説明しなさい。
10. サービスのチャンスを探しなさい。
11. 必ず「さようなら」を言いなさい。
12. お互いに気を配り合いなさい。

あなたの会社、お店、売場で以上12項目の行動基準の内、どれだけ実行できているでしょうか?

ビル・デービスの講演から(P98)
マーケティング費用の75%は完全に浪費となっている。
われわれは、顧客について、定量化できる情報をもっていない。
われわれはチャンスに反比例する形で金銭を支出している。
技術の発達にもかかわらず、われわれは情報を十分に活用していない。
「情報システムをつくりあげ、コミュニケーションを実施し、顧客ニーズと意図に基づいた製品あるいはサービスを設計、企画せよ」
「マーケティング、セールス、ディストリビューションの核戦略に関連して内部的および外部的に一貫性を確立するマーケティング・システムを確立せよ」
B to B、ハイブリット・マーケティングの体系(P134)
ハイブリット・マーケティングとは何か、ライト・ライン社はなぜ失敗したのか(p143)、B2Bマーケティングの組立て方を解説。
マーケティング・イノベーションを推進する45のポイント(P182)
1. なぜマーケティング・イノベーションを望むのか。
2. 誰がそれを望んでいるのか。
3. 全社的な取組みか。
4. どのようなマーケティング活動を望んでいるのか。
5. いつからそれを開始し、本格的な取組みはいつからか。
6. 具体的な数値計画はあるか。
7. 顧客数の規模を初年度から5年目まで想定せよ。
8. 顧客データはどこにあるか。
9. 量はどれぐらいあるか。
10. 質はどの程度か。
11. どのような顧客データがコンピュータに入っているか。
12. 個人識別は可能か。
13. 顧客ファイルは使用可能か。
14. データを取得した時期はいつか。
15. リストの拡張はどうするか。
16. データベースはいつまでに完成させるか。
17. 利用する部署はどこか。
18. 検索スピードはどの程度か、など。
 
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