データベース・マーケティングはビジネス・トゥ・ビジネス・コンシューマー(B to C)とビジネス・トゥ・ビジネス(B to C)と2分される。B to Bは例えば、あなたの会社の営業部が法人または団体に販売するケースである。
この書はB to Bマーケティングの手法をわかり易く解説している。「経験・カン・度胸」で販売するセールスマンから「考える営業(シンキングセールス)」へ脱皮するための参考書である。

本書は全国の書店でもお求めになれます。

本の御注文はこちらまで

 
あなたは顧客志向度テストで何点獲得できるか?(P50)

■ 顧客志向度テスト(5点評価法)

No. 質 問 点数
1 あなたの会社の努力は、顧客にとって高価値とみなされるコミュニケーションのみを提供するためのものであると考えているし、そうしている。  
2 顧客別にコミュニケーションするために、独立した顧客データベースを持っているか?  
3 1人の顧客を獲得、維持するのにかかるコストを把握している。  
4 休眠中の顧客をすぐ抽出でき、その顧客を再活性化させるための特別プログラムを持っている。  
5 顧客別に新規顧客であるか既存顧客であるか、購入頻度の高い顧客であるか少ない顧客であるかを判別し、それに応じたマーケティングを実施している。  
6 ダイレクトメール・電話・FAXでの接触や訪問を決断するときに、まず最初に考えるのは顧客1人当たりの接触コストである。  
7 1人の顧客が去ってしまった理由を理解するために、顧客に連絡を取るなどして出来る限りの努力を尽くしている。  
8 顧客と十分にコミュニケーションを取っているので、顧客はあなたのビジネスのビジョン・使命・価値について知っている。  
9 年に少なくとも1度、顧客の満足度を測定しており、収集された情報は満足度を向上させるために使用している。  
10 新規顧客には礼儀正しく感謝を示し、2度目の購入を促進するプログラムを持っている。
 
11 1人の顧客が離れたために失ってしまう価値を理解しており、離脱を抑えるためのプログラムを持っている。  
12 継続的に購入していただくために顧客に投資しているが、その投資は予定される収益と関連させて実施している。  
13 会社はベストカスタマーとのリレーションシップ(関係性)を育てることに前向きである。  
14 既存顧客に向けて、商品やサービスの追加販売を実施する特別プログラムを持っており、その実施結果の測定をタイムリーに実施している。  
15 ベストカスタマーから情報を得るための特別プログラムを準備しており、タイムリーに実施している。その結果を会社の改善に利用している。  

■「顧客志向度テスト」レベル別評価


低レベル

48点以下

レッドカードである。あなたの会社には、顧客に対する前向きな姿勢と親密成が欠けており、経営と利益が下降気味になる可能性がある。既存顧客の大切さを理解しておらず、そのことがせっかく獲得した顧客を失い、また新たに顧客を求めなくてはならないような営業を展開していることになる。
新規顧客に販売するコストは、既存顧客に販売するコストの5〜6倍かかるといわれている。潜在的可能性は失われ、コストをかけなければ売上を維持できない状況に追い込まれる。新規の顧客を獲得するには大変な費用がかかることを認識しなくてはならない。

中レベル

48〜69点

顧客への関心に欠けるが、顧客志向でなければならないことを薄々感じている。しかし、このレベルでは、顧客は競合他社のプロモーションにすぐ鞍替えする。
ひとたび顧客を失い始めると、それを取り戻すために低価格戦略を実行するかもしれない。価格で動く顧客だけを相手にすることとなり、優良顧客は他社に取られる羽目に陥る。売上は確保出来ても利益は思うように上がらなくなる。要注意ゾーンだ。
しかしながら、あなたの会社にはまだ救いがある。リレーションシップ・マーケティングを実施する土壌がある。いち早くチャンスにチャレンジするべきである。

高レベル

70点以上

顧客志向の会社である。すでに古いマーケティングは通用しないことを知っている。知っているばかりではなく、顧客志向マーケティングの実践に向かって日々努力している。現状打破を目指す積極的な若々しい会社である。顧客の高い支持を受け、価格だけでは動かない顧客を固定客として獲得することになるだろう。
売上は急激に上昇することはないかもしれないが、安定した強さを持つ。そして利益が徐々に上昇し始める。
このゾーンの会社は、マス広告等にコストをかけなくても、現在の顧客志向マーケティングをさらに促進することで高い営業効率を上げ、必ずライバルを負かすことになる。

9Pマーケティングで頭の整理(P76)

プロダクト
どんな製品を販売するかの方針である。個別の製品、トータルな製品ラインなどについて方向性を検討し、製品の企画、開発を進める。
パフォーマンス
パフォーマンスは販売する製品の性能・価値である。他社に対して自社の製品はどのような性能・価値を持っているか、その優位性でライバルに勝てるのか、顧客(市場)に対してどのように強調し伝えるべきかを検討する。
ポジション
自社製品はどのような市場を狙い、獲得しているかの位置づけである。どの位置にあるのか、価格面では高級路線か普及路線か、購入している顧客層はどのような特性を持っているか、どれだけ認知されているか、マーケットシェアはどうか、などについて検討する。
パーパス
どんな製品や戦略で何を目指すのか、方向性や意志である。業界ナンバーワンになるとか、そのナンバーワンは売上高なのか利益高なのか、生産性なのか、目指したい方向や意志を検討し明確化する。
ポテンシャル
ポテンシャルは製品の市場性、市場規模である。どこに市場があり、その市場規模はどれほどの可能性を持つか検討する。すでに販売している製品ならば、成長市場にあるのか成熟市場にあるのか将来的なプロダクトサイクルを想定しながら、その市場規模を検討する。
プライス
どのような販売価格でいくべきかの方針である。想定する価格はライバルに対して競争力があるのかどうか、その価格で販売可能性はどれくらいか、利益優先の値付けか売上優先の値付けか、などを検討する。
プレイス
どの地域を販売対象にするか、どのような販売ルートにするかといった、販売チャネルの選定である。地域別やターゲット別に、直販か特約店・代理店を通して販売するのか、ダイレクト販売か小売店を通して販売するかなどについて検討する。
プロモーション
販売促進活動の展開である。テレビや新聞などマス媒体で広告を行うのか、顧客別ダイレクトメールを行うのか、展示会はどのように開催するかなど、製品の販売促進に有効な補足的手段を検討する。
プロフィット
利益が上がらなくてはいくら市場規模があっても参入できない。利益性の方針を明確化する。販売想定価格、市場規模、販売促進コストなどから、製品別・地域別・ターゲット別などから、綿密に利益性を検討する。
 
  本の御注文はこちらまで