「成熟市場において科学的マーケティングを目指す企業にとって示唆に富む著書である」西武百貨店会長(現相談役)
上記は直接書いていただいた推薦文である。これまでのデータベース・マーケティングの本を集大成した本。

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データベース・マーケティングを始める前に戦略的認識をもつこと

データベース・マーケティングは単なるひとつの販売促進ではない。会社の戦略である。戦略とは会社の進むべき方向の表現である。したがって、経営トップが決定し、それに向けて全従業員が取り組んでいかなくてはならない。まず、今後、どのようなマーケティングを採用していくのかを決定しておかなくてはならない。戦略策定にあたってつぎをこころにとどめておきたい。

1. 戦略を開発せよ。戦略を文章にせよ。明瞭、正確に。
2. 戦略を最優先せよ。実行可能な戦略にせよ。
3. 戦略は変革戦略を中心にせよ。
4. 短期的な便宜主義ではなく、長期の成長、生存を優先せよ。
5. 戦略は、経営層全員のかかわりあいが必要。口先だけで批評するな。
6. 状況変化による戦略の陳腐化があるなら固執せず、すぐ捨てよ。作り直せ。
7. 戦略は隠すな。隅々まで伝達せよ。
8. 戦略定義、戦略表明、戦略合意なくして、どの計画も実行してはならない。

データベース・マーケティングの戦略的視点

1. 戦略ドメイン。価格戦略か高サービス戦略化(P12)
2. マーケット・シェアかカスタマー・シェアか(P14)
3. 全顧客対応かターゲット顧客対応か(P15)

どちらを選択するのか。

好循環経営の仕組み−既存顧客重視の経営(P18)
1. 顧客との関係ができる
2. 顧客をつなぐ止める
3. コストが下がる
4. 利益が上昇する
5. 従業員の収入が増える
6. 従業員のモラルが上昇する
7. 顧客サービスが上昇する
8. 顧客維持率が高まる
9. さらに顧客との関係が強化される
顧客の長期的利益構造(コンポーネント)

顧客をつなぎとめると利益が上昇する構造(ライフタイム・バリュー獲得効果)(P20)。

1. ベース利益(商品販売利益)
2. おなじみ効果(購入率、購入単価アップ効果)
3. 販売費削減効果(接客時間など削減効果)
4. 口コミ効果(新規顧客購入効果)
5. 販売価格安定効果(価格競争防止効果)

従業員リテンション効果
1. トレーニング費用削減効果
2. 経験効果(経験を積み生産性が上昇)
3. 顧客識別効果(贔屓客を認知し、離反防止が巧みになる)
4. 顧客リテンション効果(離反防止のベテランになる)
5. 顧客口コミ効果(顧客が販売員を推薦)
6. 従業員口コミ効果(良い友達を呼んでくる)
継続客を増やすマーケティング手法(P46)
1. プライス:会員価格制度
2. パーシャス:購入金額に応じた特別値引き
3. ポイント:一定金額にポイント提供
4. パートナー:提携によるポイントや割引提供
5. プライズ:懸賞や抽選権利の提供
6. ポロボノ:購入額の一定パーセントを団体に寄付
7. プリバァレッジ:ある条件に到達した顧客に特権を提供
8. パーソナリゼーション:個人的なおもてなし
9. パーティセペーション:顧客の経営参加特権提供
10. プレスト:特別スピードサービスの提供
海外データベース・マーケティング業種別事例紹介(P56)
カナダニッサン、MBNAアメリカ、ファーストNH銀行、マリオット、ホリディイン、ヒルトン、ハーツレンタカー、ニーマンマーカス、デイトンハドソン、ゼラーズ、リーズスーパーマーケット、スーパークィン、ユークロップなど27社。
RFMセルコード顧客分類活用の利点(P98〜P120)
1. セル別レスポンス率をもち、効果のあるプロモーションが実施できる。
2. RFM評価(ランク)に意味付けすることにより、有効な顧客ターゲットを抽出可能になり、販売効率が格段に高くなる。
3. 顧客特性に応じた分類がシンプルに実行でき、全社的にデータベース・マーケティングの実行が可能になる。ランクアップ、繋ぎ止めに有効。
成功の要点(P127)
1. 最初からロイヤルティーを築ける顧客を選択する意図をもつこと
2. ターゲットは限りなく小さくなるようにしていくこと
3. 学習に投資する意図をもつこと
4. 顧客対話創造を重点戦略にすること
5. 顧客視点に立脚して、顧客バリューを創造し、育て、データベース・マーケティングをブランド化すること
6. イマジネーション(創造力)を働かせること
データベース・マーケティング−エントリー段階
1. 顧客の名前を集める
2. 顧客データを収集する
3. データの保管方法をやり直す
4. リレーションシップ・マーケティング戦略を組みたてる
5. ロイヤルティ・プログラムを始める
ミドル段階
1. 新規顧客重視からリテンションに戦略が移る
2. データが溜まり顧客動向が見えてくる
3. ベスト・カスタマーを定義できるようになる
4. どんな情報が有効であるかがわかってくる
5. 予算が増加してくる
アドバンス段階

1. 顧客行動を予測できるようになる
2. プロモーションは予測に基づいて実施されるようになる
3. 顧客離反率がわかり、離反防止戦略が採用されるようになる
4. 新作、新商品が特別なグループにターゲットされるようになる
5. 販売促進費の大半がデータベース・マーケティング用になる

エキスパート段階

1. 顧客データベースに基づいて経営が行われるようになる
2. 意思決定のすべてが顧客データベースで行われるようになる
3. 顧客データベースは経営トップによって利用されるようになる
4. 得点プログラムはすべて顧客データを収集するために使われるようになる
5. 損得で顧客データを評価しなくなる

ランクアップのためのオファー

1. 無料ギフトの提供
2. 試供品の提供
3. サンキュー・カードの発送
4. 推薦文の封入
5. 自動発送の提供
6. フリークエント・バイヤー・プログラムの提供
7. ライフタイム・メンバーシップの提供
8. 紹介プロモーション

 
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